#仮面おゆうぎ会 私のすきな6選
坂 るいすさんの企画がおもっっっしろい!!!
匿名で寄せられたおおむね5000文字以下のショートストーリーを坂 るいすさんのアカウントに掲載し、期間を設けて「すき」の数を競うというもの。
よせられたお話の数は、29作!
全部読みました。うわー。全然誰が誰かわからん!みんな擬態しているのか、それとも「いつも通り」を披露しているのか、はてさて。
るいすさんだけが全てを知っている。
明確な基準はないのだけれど、最後まで読み終えたあとに「うーん!」と唸りたくなったものに「すき」をつけました。どれもとっても素敵だし、自分では考えつかないものばかりだし、いつもは読んだものには非常に気安く「すき」をつける方なのだけれど、今回はバトルなので少々きびしめにつけたかもしれない。
そして、その中でさらに「これは!!!!!」と感じた6作品について、僭越ながら感想を述べたいと思います。
私が好きなタイプの作品は、主に2パターン。
「ぎえーーー切ない!恋!愛!うおーーー」と、感情移入するタイプの恋愛ものと、
「ううっ……こんなの思いつかないよ。おもしろい。こんなの書きたい。書けない。ぐう。」って唸る、自分の引き出しには絶対にないタイプのもの。
さて、今から紹介するもの、作者は誰のなのか!わかる日は果たして来るのか!真相インザ薮!!
作者の方へ、届きますように。
(・∀・)ニヤニヤ
---ここから先は、一通り「読んだ人」を前提に書いている節がありますので、ネタバレ等を避けたい方はお気をつけください。🎋🌾🍒
恋愛部門
大学生の恋愛。リアルな会話。決しておどけすぎず、かたすぎず、平熱の会話。回転する地球、見え方を変える天体。ええっ、松井ほんまにずるい。ひどい。なんなの。ずるい。
厳密に言えば誰も悪くない。わかってるけど、行き場のない怒りにも似た気持ちだけが渦巻いて、残響がこだまするような気持ちになりました。「ロッカッケー!」胸をかきむしりたくなるような展開。すきだー。もっとください。作者の方は、楽しいことも悲しいことも、丁寧に自分の言葉に落とし込んで物語を作っているんだろうなあ。なんだこの、秒単位でシャッターを切ってるような、その場で全てを見ているような写実感は。テーブルの上のピーマンはこんなにも突然色を失うんだな。切ない。がんばれ。あかりがこのあと引き摺らないか心配なのは、私が主人公より随分とお姉ちゃんになったからだろうか。あかりと一緒にエイヒレ食べたいよ。
うあああ。すごいなあ。このあとどうなったか?なんて、考えるのは野暮なんだな、きっと。「さあ、すぐに逃げろ」と瞬間的に思ったけど、それが「一人で」なのか「二人で」なのか、どちらが適しているのだろうか。亮ちゃんは本当に大丈夫な人なんだろうか。いや……。
先ほど挙げた作品もそうなのだけれど、ついつい主人公の、「異性」と付き合っている「女性」目線になってしまうのは、思うところがあるフィールドだからなんだろうな。個人的な視点に過ぎないけれど、作中の父に恐ろしいと思いつつ「ああ、あるなあ」って思った。有無も言わせない、育ちと歴史と「当然」の圧というか。生々しくて、ありがとう。よく作られてるなあって思うのは、主人公の私の名前が一切出てこないこと。私は名すら残してないのだよ。痺れる。
コウキ!!お前……ずっと好きな子がいたって、いつからや。それがいつかによって話は変わってくるぞ。成人式に金髪に近い茶色になって、旅館を予約してたあたりから、なんか怪しいと思っとってん。ほんで、「最近はネットでも話題なんだよ!」ってさあ、……うう。そんな時代背景やのに、なんでこのご時世に手紙のやりとりでユイカの心をずっと掴んでおけるって思ったんよ。国立大学の経済学部に通っているユイカが気が付かないわけないやん。なんで離れててもバレないって思ったの。東京がそうさせてしまうの?驕り高ぶってしまうの?いろんなこととか、いろんな嘘とか、東京にいればバレないって思ったのかな。うう。つらい。なんとも言えん。でも、私がユイカでも同じことしてたかもしれない。健気に待って、健気に騙されていたかも。そんな片鱗があるからこそ、かき乱されて悶えました。
……なんか、恋愛部門は私情が入ってしまった気がするぞ。
ネクスト!(厚切りジェイソン風に)
ストーリーびっくり部門
戦争、貧しさ、ハンディキャップ。五感とプラスアルファで感じる、自分のまわりのあれこれの厳しさやどうしようもなさ、やさしさ。「どういうこと?どういう意味?」と読み進めるうちに、釣竿で引っ張られているみたいに水面に引っ張りあげられていて、読み終えるとぽうっと胸に光が灯るような気持ちになった。つまり、大好きです。すごい。食べ物のおいしそうな食感、口語のやわらかさ。うまく言えないけど、全部が好きです。この時代に生きていないはずなのに、まるで、いつか見た白黒写真の中の景色に入り込んだみたい。まだ読んでない方は読んで欲しい。
ぞっ。ぞっ。ゾッ……!!なんだこの不気味さは。そして、なんだこの巡査のかわいらしさは。会話がちっとも噛み合わなくて、きみが悪い。こわいよー。私、もし働いていてこんな人が来たら、どうしよう。泣くかもしらん。しかし、ゾッとしているはずなのに、なんだかあたたかい温度が感じられて、……病みつきです。とっても好きだなあ。コメント欄に、もっと長く読みたいと書いてらっしゃった方がいるけれど、私も同じ気持ちです。私もこんな気持ちのぞわぞわする文章を書きたいよ。
最後はこちら!えっ、これ◯◯弁ですよね!?かわいいよう。むちゃくちゃ好みです。だって、女子中学生の単純で無鉄砲な心情×方言。好物。大好物。ありがとうございます。かーわーいーすーぎーるー。えっ、もしかして書いたのは女子中学生ですか!?こんなにみずみずしい心情を書けるのはすごいなあ。フォロワー、増えるかな?きっと、そうは簡単に増えんに。かわいい。大砂丘食べよう。
などと、6作品に簡単で申し訳ないですが感想を送らせていただきます。ご本人に届くことを期待して、エイッ。もしかして、フェイクで自画自賛しているかもしれないし、していないかもしれないし、参加もしていないかもしれませんが、それすらも謎なのが楽しいですねえ。
ここから一週間、みなさんと一緒に楽しみたいな。おしまい。
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