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中山道『御嵩宿』の今。藏と格子が印象的な街並みが残っていました。願興寺は修復中で見られませんでした。

中山道を京から江戸に向かい、美濃に入って11宿目が御嵩宿です。願興寺の門前町として発達した、中山道制定当初からの宿場です。御嶽宿が中山道全線を通じて、山地と平坦地の切り替わる場所であり、軍事戦略上重要な場所だと考えられていたからだといわれています。 名鉄「御嵩駅」から東へと続く街並みには、本陣跡や商家竹屋などが点在しており、特別に再整備はされていませんが、往時の面影が色濃く残されています。宿場の西入口にある大寺山願興寺には、本堂をはじめ国指定重要文化財の仏像二十四躯が納められているそうですが、修復中で見ることはできませんでした。

御嵩駅から東へ

名鉄広見線の御嵩駅
犬矢来が残された街並み
格子の目立つ街並み

犬山から可児市方面への名古屋鉄道の広見線の終点、御嵩駅から東に向かって御嵩宿の街並みが伸びています。犬走りや格子のある家が点々と連なっていて、昔の面影を味沸くことができます。御嵩駅も宿場にマッチした風情に造られていました。

商家竹屋

商家竹屋全景
間口以上に奥への竹屋の広がり
竹屋の立派な藏

御嵩宿の中程に商家竹屋があり、公開されていました。豪商として、宿場内での役割を果たしてきた竹屋の主屋は明治10年(1877)頃の建築と推定されています。街道が賑わっていた頃の佇まいを残す建屋は商家にふさわしい質素で風格のある造りです。間口の見かけ以上に奥行きがあり、奥には立派な藏や茶室があります。

柔らかな光

格子からこぼれる光
室内の雰囲気の良い明るさ
陶器からこぼれる柔らかな光

雲一つない晴天の明るさにもかかわらず、格子越しに差し込む光は柔らかく建屋内を照らしていました。格子越しの光を受けた室内は明るさは抑え気味ながら、暗くもなく、風情ある空間を醸し出していました。偶然、陶器の灯りの展示会が開かれていたのですが、陶器からこぼれる柔らかな光が江戸時代の様式を残す建屋の風情をより一層ノスタルジックにしていました。

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