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小原の四季桜。桜と紅葉の共演、協演、競演、狂宴・・・不思議な美しさです。
豊田市小原町に赤と黄色の紅葉と淡いピンクの桜を同時に見ることが可能な場所があります。小原地区の随所に約1万本の四季桜がモミジやイチョウと一緒に植えられています。四季桜という名前ですが、春と秋の1年に2回花が咲く桜です。豊田市小原北町の医師であった藤本玄碩が文政年間内の初めに名古屋方面から苗を求めて植えたのが親木となって広まったそうです。
山一面の大競演
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紅葉・黄葉シーズンに四季桜を見に行く場合、見所から少し離れた駐車場に車を停めてシャトルバスで移動することになります。シャトルバスでの移動中も至る所に四季桜が咲いているのですが、今回訪れた『川見』地区は薄桜色と赤や黄色が一面に広がる風景を楽しむことができます。春の印象が強い桜と秋の紅葉・黄葉が共に美しい山を演出していて(共演)、濃いめの赤や黄色と薄桜色が共に引き立て合っていて(協演)、それらの色を主張し合って(競演)、秋と春の同居という不思議な風景を作り上げて(狂宴)いました。
「競演」には「優劣を競う」という意味がありますから、本来の意味では不適切な表現かもしれませんが、薄桜色の中で赤や黄が主張している様は「競演」と呼んで良いように思えました。
「狂宴」は「常識外れの大騒ぎをする宴会」という意味ですから、これも本来の意味では不適切な表現かもしれません。でも、春と秋の同居という狂ったような美しさを表現するのであれば、「狂宴」と言っても過言ではないと思います。
協演の美しさ
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秋(冬?)に咲いていても、桜は桜として楚々とした美しさがあります。赤や黄色の色彩が豊かな紅葉・黄葉も秋らしく美しく輝いています。小原の四季桜はそれが協演することで、補い合ってより輝いているように感じました。
桜にフォーカス
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普通は春に咲く桜が秋・冬に咲いていることが珍しいので、やはり桜にフォーカスしたくなります。一輪ずつは楚々としている淡いピンク(薄桜色)の花は紅葉や黄葉を背景にすると存在感が増します。赤と黄を比べると赤の方がより際立つように見えますが、黄のイチョウとの協演も捨てがたいものです。紅葉(モミジ)越しの桜はその明るさを増していました。もちろん、桜は紅葉を引き立ててもいます。満開に咲き誇るソメイヨシノの花見とは趣の異なる花見を秋・冬に堪能できました。