中山道『河渡宿』の今 裏街道の渡しは今も生きていました!
江戸と京都を結んだ五街道の一つ中山道の美濃16宿、京都から江戸に向かう場合、木曽三川が行く手を阻みます。最初の大きな川「揖斐川」を渡ったところに「美江寺宿」があり、次に越える大きな川「長良川」を渡る手前に「河渡宿」があります。河渡宿も美江寺宿と同じように宿場町を思わせる街並みはほとんど残っていませんでした。
堤防下の中山道
河渡宿を示す看板が設置してあり、一里塚跡の石碑があるので「河渡宿」と分かりますが、普通にドライブしていると何の変哲もない田舎の街並みです。河渡の渡しは影も形もなく、大きな河渡橋が渡しの代わりとなり、西濃地方と岐阜を結ぶ主要道路の一翼を担っています。
裏街道は生きていました
河渡の渡しが中山道の表街道なのですが、その裏街道として小紅の渡しがあります。現在、長良川を渡る岐阜市で唯一の渡し船で、 県道の一部として扱われています。交通手段として無料で利用できます。長良川西岸の堤防の上にポツンと渡し小屋があり、船頭さんが待機していました。対岸には渡し小屋はありません。対岸の船着き場にインターフォンが設置されていて、インターフォンで呼ぶと、迎えに来てもらえます。
ほんのひとときの船旅
渡し船は小さなもので、長良川の水面を身近に感じることができます。この日は風もなく穏やかな長良川のひとときの船旅を楽しむことができました。写真の中で遠くに見えているのが河渡橋です。対岸に渡してもらうと、船は渡し小屋の方に帰って行きます。対岸に用事があったわけではないのですが、直ぐに呼び戻すこともはばかられたので、岸辺で時間を潰して帰ってきました。往復の正味時間は短いものですが、楽しいひとときでした。