育児論:幸せな子どもはいじめない
家庭教育や子どもの躾が親に求められている。しかし、これは教育者の発想である。教育者は、教育を過大評価しがちで、心理を軽視しがちである。子育てで一番大事なのは母親への信頼を育てることである。
人の不幸は蜜の味という言葉がある。嫌な言葉だが、幸せな人ほど、他者の幸せを喜び、他者の不幸を悲しむことができる。しかし、不幸な人ほど、他者の幸せを妬み、他者の不幸を喜びがちだ。自分が不幸でありながらも、他者の幸せを喜べる人はそんなにいないだろう。人間はそれほど善ではない。
子どももおなじである。幸せな子どもは、ほかの子どもの幸せを喜び、ほかの子どもの不幸を悲しむことができる。しかし、不幸な子どもほど、ほかの子どもの幸せを妬み、ほかの子どもの不幸を喜びがちである。それが、いじめや差別を生む。
日本の国内総生産は世界3位である。これは、第二次世界大戦で荒廃した国を再建するために、多くの方々が努力をしてきた結果である。しかし、ユニセフが2020年に発表した先進38か国の子どもの調査で、日本の子どもの「精神的幸福度」は37位だった。日本は、不幸な子どもが多いので、いじめや差別がなくならないのである。
日本も、お金ばかり追求しないで、子どもの幸せを重視するように考え方を変える必要がある。
子どもの幸せは物やお金で得られるものではない。母親への信頼が育っている子どもが幸せな子どもである。母親への信頼が育っている子どもは、情緒が安定し、旺盛な探求心と向上心があり、ほかの子どもをけっしていじめない子どもに育つ。そして、他者を大切にして自己を大切にする優しくて強い大人になる。
これは、子どもを良い大学に入るように育てるよりも価値がある。子どもに優しさと強さが育っていなければ、いずれ親が苦労することになる。
すべての人が他者を大切にして自己を大切にするようになれば、災害現場で火事場泥棒のようなことをする人はいなくなる。オレオレ詐欺のようなお年寄りを騙すような人もいなくなる。また、プーチンのような独裁者が戦争をしようとしても、従うような人は誰もいなくなる。
すべての子どもに母親への信頼が育つようになれば、いじめも差別もない、犯罪もない、戦争もない、平和で安心して暮らせる世界が生まれる。
詳しいことを知りたい人は『育児論:幸せな子どもはいじめない』という電子書籍を読んで欲しい。
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