【読書】フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体 藤岡換太郎
山登りのために山梨・長野・富山の3000m峰を目指して頻繁に行き来しているだけにフォッサマグナの地形用語は頭の中にチラチラとは浮かぶもの。高校時代の地学のテストが50点の残念なお頭なのに、そうした種が心の中にあってこの本を手にすることとなった。
まず、フォッサマグナに関する勘違いから正された。「糸魚川静岡構造線(糸静線)」のことをフォッサマグナそのものと長年思い込んでいた。これは間違い。あくまで糸静線はフォッサマグナの西端の断層であること。フォッサマグナは「線」ではなくて「面」なのである。
それでは、東端はどこにあるのかというと「わかっていない」諸説ある状態というから驚きである。
フォッサマグナで画像検索かけると西はどれも同じなのに東は統一感がなく、私が住んでる埼玉や、首都東京まで線が引かれていたりする。まさか自分が長年フォッサマグナの上で暮らしているとは知らずに生きてきたぞ!
この身近にあるのに正体不明の地形の謎を本著ではナウマンの「フォッサマグナ」発見から「フォッサマグナ」がどのようにしてできたかの答えに挑戦している。
もくじ
序章 ナウマンの発見
1章 フォッサマグナとは何か
2章 地層から見たフォッサマグナ
3章 海から見たフォッサマグナ — 日本海の拡大
4章 海から見たフォッサマグナ — フィリピン海の北上
5章 世界にフォッサマグナはあるか
6章 <試論>フォッサマグナはなぜできたのか
7章 フォッサマグナは日本に何をしているのか
7章のタイトル不穏すぎてドキっとする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?