有機栽培の虫、どうしてるの? 「防除」のお話。
12月に入ってからの天候不良。
冬、2月ころは雨も多い沖縄ですが、去年暮れからの長雨はちょっと異常。
日照不足や加湿で、野菜たちも本調子とは言えなそう。。
とは言え、土壌の改善や液肥など工夫を重ねて対応していかねばなりません。
この時期は虫も落ち着くのですが、野菜が弱っているのか、ちょこちょこ虫も出ています。
有機栽培では、科学的な農薬を使わないため、基本的には野菜を元気に育てて、虫がよらないようにします。
元気に育てた土で育った、元気な野菜は、虫に食べられないそうです。
虫や病気になる原因、未熟な堆肥や、単粒構造(団粒構造の反対)の土。
肥料分の多すぎ少なすぎ、湿気や日照不足。
食害のひどい株の隣で、全く食べられていない株があったり、弱っていたり、肥満気味だったりする株に虫は出ているなぁと実感しています。
なので、まずは虫がよらない工夫をいろいろ施します。
作付前の準備、土づくりの時に発酵熱と太陽熱で土壌を消毒する「太陽熱消毒」で、その場にいる虫や虫の卵を退治。効果バツグンですが、冬場は太陽パワーが落ちているため、効力が弱まります。
生育中の株に微生物(希釈したEM活性液)を潅水や葉面散布で補給して、元気力をアップ。周囲の微生物にも働きかけて、その場自体が元気になるのを応援します。状況に合わせて、いろいろブレンドもでき、少なくとも週に一度は葉面散布しています。
そして、防虫ネットで物理的に虫除け。防虫ネットのトンネル内で栽培することも。
ボカシの発酵臭を蛾が嫌うと聞けば、ボカシを散布したりもします。
それでも虫が出てしまったら、捕殺や天敵防除(てんとう虫などを大量投入する)、そして有機JAS認定の薬で対処的に対応します。
有機栽培でも使える薬が有るんです。
薬と言っても、酢と焼酎と唐辛子、にんにくを漬け込んでつくる「ストチュー」とか、納豆菌の生成物とか、デンプンのりとか、科学的に作られていない、自然由来のもの。
それでも、やはり出来るだけ薬には頼らずに育てたい。
対処的ではなく根本的に解決したい。
虫を敵にしない、野菜づくり。
元気な野菜を育てるには、やはり土づくり。
考え方によっては、土づくりこそ最大の防除なのかも。
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