ストック情報のゆくえは、とりあえずScrapboxへ
この記事はわたくしセムが主宰するUdemyアウトライナー講座の受講生に向けて書かれたものですが、アウトライナーに興味のある方であればどなたでもお楽しみいただける内容となっています。
こんにちは、アウトライナーDynalistをこよなく愛するセムです。
以前この記事を書いたあとに一時期RoamResearchに恋をしていたのですが、ある日急に冷めてしまいました。その理由はいろいろあるのですが、最大の特徴であるDairy Notesにありました。
Dynalistで生まれたストック情報をRoam Researchに入れていく。この作業はとても楽しかったし、これつながるんじゃない?というシステムからのサジェストもまさにわたしが当初求めていたものに近しいものでした。
ただ、タスク管理をここで試したところ、
「あれ、ちょっと違うな…」
そんな感じを受けたのです。
タスクを扱うようになると、フロー情報とストック情報がひとつのツール上に混在するようになります。
たとえば○○を調べるというタスクが入ったとして、それを調べるというタスク自体は保存してもあまり意味がない情報です。一方で、調べてまとめた結果得られた情報は、いつかの未来のために保存をしておく必要がある情報です。(そのために調べたのだから)つまり、前者はフローで、後者はストックになります。
もちろんこの情報は○月✕日に調べたものだという情報は必要かもしれません。ただ、自動で作業日当日の日付に紐付けられてしまい、そこから動かせないのがしんどかった。(情報を新しく作ったページに移動するとDairy Notesから消えてしまう)
日頃Dynalistで日付をまたいで項目を移動させるということをやってきたこともあり、日付が気軽に動かせないというのが未だに慣れません。他にも、その週のプランニングを行った日の日付情報が残ってしまう。これも地味にストレスでした。
どうやら、わたしはメモツールに日記/日誌機能を求めてなかったということです。過去からこのような過程を経て今の考えに至る、という変化や情報発酵プロセスの記録に対する比重はそれほど大きくなく、むしろ特定の考えやアイデアに関する最新の情報に最速でアクセスできるようにしておきたいというニーズのほうが大きかったのです。
だからこそ、いつやったという作業日時メモは自分が必要だと思った時だけに能動的につけたい。しかしRoam Researchだと、自動で作業日の日付が割り当てられてしまいます。
特にタスク管理を試したときにそれが顕著となりました。
週次レビュー=その週のプランニングを行った日にすべての元情報(タスク)が結びついてしまうのがストレスになっていたのです。あとはなぜか、数回同期のクラッシュで情報が吹っ飛んだ。これも原因のひとつとなりました。(ま、ベータ版なのであまり文句は言えませんが)
どうやら自分のやり方を深堀りしている中で、このような特徴が見えてきました。
・ストック情報だけをネットワークに入れたい
(フローはDynalistで扱う)
・日付はあまり重要じゃない(必要なときにだけ自分で入力したい)
・カードをためていくようなイメージがほしい
・同期の確実性こそ命
というわけで当初の計画通り、また情報をScrapboxに入れなおすということをやっています。
Roam Researchほどシステムからの情報つながりサジェストは少なく、自分で決めたキーワード・リンクでしかつながらないという点はあります。ですが、それでも気軽にページを増やしページ間を散歩するかのように渡り歩けるのはいいなと思います。
また、ページ同士をつなげる上位ページをすぐに作成できる点はアウトライナー操作のレベルアップにつながります。ストック情報間でボトムアップ処理ができる機能には大変魅力を感じているところです。
結局は当初の計画に戻りましたが、Dynalist(フロー)+Scrapbox(ストック)という感じでなんとかおさまってきました。まだ始めて間もないのでもう少し情報がたまってきたらまたつらつらと文を並べてみたいと思います。