暗号資産詐欺に合った その6

腹が立つと同時に、家族への申し訳なさが強く現れている。1日の疲れが出ているのだろうが、申し訳ない気持ちが強いと、家に帰らずにずっと仕事をして気を紛らせていたい。

騙された自分が悪いことは承知しているし、資産運用のリスクは自己責任であることも理解している。

相手が架空の人物、組織であることで怒りのやり場が無い。警察の方と相談所の方は、長時間に渡り親身に話を聞いてくれた。

妻や親、友人も私を責めることをせずに、前向きな解決を目指すように言ってくれている。しかし、この自分の中に渦巻く負のエネルギーは、どこに発散すれば良いのだろう?

詐欺師は、教育関連で安全な上場前の暗号資産の情報を伝えてきた。冷静に考えて、お互いのことを殆ど知らない利害関係の無い人間に、お得な情報を伝えることが怪しいが、詐欺師のやり方は巧かった。

詐欺師は、流行りの生成AIの技術を活用して、銘柄の安全性を評価していると言った。このときに、どのようなAIモデルをどのように学習させたらそんかことが出来るのか、と深掘りを試みたが話を逸らされた。

今まとめて振り返ると怪しい所だらけだが、当時の時間の流れでは、ごく自然に、細かい質問に対する回答を繰り返し避けられていた。

自尊心をまもるために、今も都合よく解釈しているだけかもしれない。詐欺師の良いように、面白い駆け引きこようなものに誘い込まれたのだと思う。

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