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ジェンダーとかセクシャリティとか

自分の心と体の性別に違和感はない。
好きになる相手は異性。

事実だけ並べればそうだ。
他意なく言えば、普通。

でも、それで片づけられたくない、行き場のない感情。



自分がどれなのか当てはめることで、気持ちの行き場ができるのならそれでいい。
でも、ジェンダーもセクシャリティも、きっと人の数だけある。

自分が何者なのかわからない、でも自分はこれで生きている。
自分はこの人が好き、あるいは誰も好きにならない。

それでよくない?


結論から話せというのはよく言われるから。
ここからはだらだらと、自分の話。

性同一性障害という言葉を知った小学校高学年。
大好きだった学校の図書室の司書さんが勧めてくれた小説に出てきた。

小学生の頃からずっと、男の子になりたかった。今でもそう思う。
でもこれは"生まれ変わるなら?"のようなよくある質問の回答のように、今の性別を受け入れたうえでの気持ち。

LGBTQ+という言葉を知ったのはここ数年のこと。
性同一性障害と同性愛くらいしか知らなかった。
だから興味はあっても、自分とは違う世界の話だと思っていた。
ちゃんとわかったわけではない。
でも、ジェンダーやセクシャリティはこんなにもたくさんあるのかと知った。


ぼんやりと、でもいままでより自分の性別を意識することになった大学生活。
工学部機械系。性別の偏りは強い。
ここでどう振る舞うのか。

就職先はゴリゴリの産業機械メーカー。希望は機械設計。
1年の研修を終え、この春から希望の部署に。
作業着を着てる女性は少ない。わかっていたけれど。
女性初(かもしれない)設計者と言われる。そんなに嬉しいものでもない。

新入社員、約9か月の現場研修。
人見知り故にビビりまくりだったけれど、みんな口を揃えて言う。
"女性には優しいから"
実際、現場のお兄さんやおじさまには甘やかしてもらった。
それを甘んじて受け入れていたのも事実。

"女性には優しいから"
先のそれは、不安がる私を励ますための言葉。
特に気にしていない。むしろありがとう。
でも、先日先輩が言ったそれは、ただの嫌味。
先輩にとってはただの冗談だろうけど。

気持ちの行き場がなくて、Twitterでぶちまけた。
それでも何か悔しくて、お昼を食べながら2粒くらい涙が出た。
そんな気持ちは先輩にはきっとわからない。

男社会で生きる男の気持ちはわからない。
でも、男社会で生きる私の気持ちだって、わかるはずがない。
そもそも他人の気持ちなんてわからないけれど。

性別なんて関係ない。
私は私なんだからそれでいいじゃないか。

そう思っているのは本当。
でも、そう簡単に割り切れれば苦労はしないわけで。

みんな必死で生きてるんだから、それでいいじゃん。
自分の方ががんばってるとか、思うのは勝手だけど押し付けんな。


女性らしさを求められるのは嫌だ。
でも、自分の性別に違和感を持ってるわけではない。

男性のようになれるわけではない。
そこまで振りきることもできない。

そんなことを思っている。
Instagramで見かけた投稿、これは私かもしれないと思ったジェンダーがあった。
でも本当にそれにドンピシャかと言われるとわからなかった。
何ていうジェンダーだったかな。忘れてしまった。

自分がどれなのか当てはめることで、気持ちの行き場ができるのならそれでいい。
でも、ジェンダーもセクシャリティも、きっと人の数だけある。

自分が何者なのかわからない、でも自分はこれで生きている。
自分はこの人が好き、あるいは誰も好きにならない。

それでいいんじゃない?

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