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【三年が経過しても】変わらないこと

🐈‍⬛九月の、13日の金曜日がやってきた。何だか一日終わるのは早いのに、週によっては長く感じる時もあり・・・。そしてそんなある日の夕方、せっかくの主様からの着信があったのに、タイミングが悪く気付かずに履歴を見て愕然とする。折り返すものの、後の祭り… 。嘆きを送ると、久々に主様の写真が届いたのでガツンと幸せを浴びる。これは…飴と鞭なのか?

移ろい行く季節だけど、まだ暑さが残る・・・もう涼しさだけを感じたいのにな。そして、そろそろ 主様にも逢いたい (定期) 。それにしても「逢いたい欲」って 無くなったりしないんだなぁと つくづく思う。誰かに逢いたいと思えるのは、その人への想いが重なり続けるから。自分の身体が、心が、求めて止まないから。

また、ある日の休日は、久々に二度寝をして、のんびり睡眠。陽射しも若干 弱めな気候。そんな休日前夜は、主様とお茶漬けの話題を交わす。どちらも好きな具は「鮭」で一致した。小さな偶然が嬉しい。本当に少しの「嬉しい」が 後々の幸福感に積み重なる。それらが大きな感情の継続にも繋がる。

🐈‍⬛小さな偶然の一致は嬉しい🐈‍⬛

🐈‍⬛そして、中秋の名月まであと三日・・・という時に、主様へ「もうすぐお月見ですよ?」と話すと「そうか・・・満月見られるかなぁ?いつもこういう事は、お前が教えてくれるね」と優しく笑ってくれる。それは、いつでも貴方と繋がっていたいから。離れていても、主様と一緒に同じ月を見上げられるといいな。こうやっていつまでも…貴方の傍に 居られるといいな。

裏庭の彼岸花の茎が、スっと立ち上がるのを見ると「また 新しい季節なんだな」と、少し寂しく…でも、嬉しくもある。早くあの大きな手と長い腕に 絡まれたいな、などと想いつつ この日々を過ごす。主様愛を叫べども叫べども、溢れ続ける日々に感謝して・・・他所様の事は分からないけど、呟く事が無い今は、十分に幸せなのだろうと思う。わざわざ 波風を立てたくないのに、 一瞬だけ壊したくはなる不思議な現象・・・などと呟くと「そうなの?」と主様がすかさずツッコんできてくれるのが堪らない。

勿論、本当に壊したい訳じゃない。主様を試したい訳でもない。そんな勇気も必要もない。ただ、今ある全てをリセットしてみたくなるだけ。ただの我儘だ。不安が続くと安定を求め、その安定が続くと刺激が欲しくなる。尤も、主様から離れたいとは微塵も思わないので、どちらも主様と一緒に受けるのが前提。平穏な日々も一緒にいられる事で、沢山の幸せを感じる。

🐈‍⬛🐈‍⬛

🐈‍⬛よく、主従=SMのような構図を目にするけど、それらは必ずしもイコールではない。主がドミなのかサドなのか、自分はマゾなのか、サブなのか…被虐嗜好が強いのか弱いのか、主からどう扱われたいのか、その在り方でさえ、千差万別で違ってくると思う。きっとほんの少しのニュアンスの違いや、求める方向性がズレていると成り立たない気はする。

「主従」に求めるものが何なのか、それはすぐには理解できないかもしれない。継続していく中で、徐々に見えてくる事だってある。契りを結んだとはいえ、初めから100%で預けられる訳じゃない。それは、私自身だけではなく、主様も然り。「依存させたい」「服従させたい」と言われても、主従を結んだ事だけで簡単に芽生えはしない。「この人になら預けても良い」と本当に心から実感できた時にしか、委ねる事はない。

その「本当に心から出来た実感」というのは、一体どうすれば得られるのだろうか?実は、その本当の意味での「覚悟」は後々訪れる。とは言っても、年齢的にもこれが最後の主従になるだろうと思っていたから、そういう意味では厳しさを持ち、最期の人に相応しい相手を妥協せずに探していた。しかし、全く理想とは程遠い方々との出会いしかなく、諦めかけていた頃にひょんな勘違いで出逢えた主様。主従を前提としたものではなかったのに、出逢って二日目で「主従」を結んだ。この日から、私に「主様」が出来た。

🐈‍⬛最期の人に相応しい相手🐈‍⬛

🐈‍⬛主様が出来たからといって、すぐに全てを明け渡す事は流石にできなかった。長女で甘えるのも下手だし、天邪鬼な性格・・・私より一回りも歳下・・・本当に私でいいのだろうか?と、疑問しか湧かなかった。「完全に俺だけに服従させたいんだ」と話す主様。束縛されることが大嫌いな私に、そんな事が可能なのか?「言いなりになるんじゃなくて、もう初めから『No』という思考が無くなっていくのが俺が思う主従だよ」と穏やかに語ってくれた。

嫌々する(させられる)のではなく、あくまでも自分の意思で動く、主様におんぶに抱っこ、という訳でもなく自立しながらもお互いに寄り添い合って生きる・・・というのが近いかもしれない。他の人では埋められない、お互いが一緒に居る事で補い合える関係性とでもいうような。そんな二人で在りたい。お互いの目に見える熱量を私が10持っているとすると、きっと主様は6くらいは持っていると思われる。でも、これは勝手な私の憶測だし、見えないだけで全く持っていないという事ではなかった。

初めは、私ばかりがはしゃいでいて、二人の気持ちの熱量の差が、あまりにもかけ離れているように感じて、何気に寂しかった。私が想っている程・・・とまでは言わないが、せめて8割くらいは同じ温度で居て欲しいと常々思っていた。実際、この感情の温度差問題で何度か病み、悩んだ挙句苦しくて、その都度主様にもぶつけまくった経緯はある。しかし、そこで突き放したり放置したりという事はなかった。考えてみれば、最初から主様の穏やかさや感情の起伏なども、そんなに変化はしていない事にある日気付く。

出逢ったばかりの頃は、毎日長時間の、文字のやり取りや通話を通して、お互いを知ろうとした。本当に色んな話をしたと思う。でも、そのやり取りの中で、主様は全くブレないなぁ、というのが大きかった。穏やかなのに芯が強いなぁと思う事は多い反面、その合間に時折、自信の無さも伺えたりして。ちゃんと、自分の弱さも知っている人なんだな、と妙に納得した。

🐈‍⬛自分の弱さを弁えている人🐈‍⬛

🐈‍⬛この人に残りの人生を賭けてみようと「本当に心から出来た実感」は、この日々の積み重ねによって培われていく。一長一短では出来上がらない。毎日言葉を交わし、時に激しくぶつかり合いながらも「離れる」という選択に至らなかったのがその答え。実は、噓をつかれていたこともあったし、初めは本名フルネームですら、教えて貰えなかった。今も、居住地域くらいは知っているが、正確な住所を知っている訳ではない。

「婚外」という状況もあるし、主様は「この関係を終わらせたくないから、必要最低限な事しかお互いに知らなくていい」と、リスク管理には本当に慎重になっている。お互いにとっての避難場所のような関係。それでも「私は好きな人の名前すら知らず死んでいくのは絶対に嫌だ!」と泣いて訴えた。そして、そこから少し関係性が変化したように思う。ひとしきり私は寂しさの不満を、大いにぶつけ、暴れ散らした後、スッと冷静になった。

「もう、いいや。知りたいと思う気持ちは多分、この先も変わらない。だけど、教えてくれないというのなら、私の事だけでも知っておいて貰おう」と、開き直った。そこで、免許証などの個人情報を主様に送り、今こんな事をしているよ、などと生活圏の写真などを一方的にことごとく送り付け、自分から身を曝していった。実は、これが功を奏したのか…この事件以来、主様も頑なだった雰囲気が少しづつ解れていき、一緒に居る時に仕事の電話が掛かってきても、目の前で着信を取り話すようになった。その対応を聞いて、突如、苗字を知ってしまうという不思議な現象が起きた。

だから、熱量の大きさは私の方が大きくていい。その温度も私の方が高くていい。その差を返して欲しいと思うより、常に大きく高く自分自身を満たす事が私の役目だと思った。主様が小さく、低い訳ではない。単に、深いだけだ。あまりに沸点を上げ過ぎて見境が無くなったら、そんな私をきちんと嗜めてくれるのが主様の役目なんだと思えたから。

🐈‍⬛大好きな人の名前は知りたい🐈‍⬛

🐈‍⬛本当に知りたいと思うのなら、先ずは自分から曝していくべきなんだなぁと、強く実感した。この一件があってから、私は益々、素直になる事に抵抗が薄くなっていった気がする。変に隠したりしなくても良くなったからか、家や家族の状況なども、事細かに話せるようになった。それが話せるようになると、困った事が起こっても主様には素直に話せるようになったし、相談に乗ってくれ更に、提案もしてくれる。押し付けではなく、私がきちんと前を向けるように導いてくれた。

それは、三年経った今でも変わらない。時折自信なく自虐気味に話したりもするけれど、根底の芯はブレない、私の事も逃げずに真っ直ぐに向き合ってくれている。それが、実感として受け止める事が出来たら、更に深く繋がっていけると思っている。そして実感し続ける度に、愛おしさは染みついていく。もう、決して離れられない程に。

🐈‍⬛ほらもう 3年目🐈‍⬛

主様に出逢えたから今がある。
出逢えずにいたら 私は本当に 全てを諦めていたかもしれない。
見つけてくれてありがとう。出逢ってくれてありがとう。
離さないでくれて ありがとう。
きっと 出逢った頃より 今の方が 貴方を想ってる

🐈‍⬛🐈‍⬛

🐈‍⬛もうそんなに?という印象だけれど・・・気持ちは変わらず大好きが積もる。「もっと欲しがりなさい」・・・貴方がそう言うから・・・
私は今以上に 我儘に育つかもしれません。入口は狭いのに 踏込めば 貴方の深い 深い 懐へと沈む。私はそこから 抜け出したり しない。

🐈‍⬛be continued🐈‍⬛

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