【詩】風の詩
空気の流れが見えたなら
それはもう大変だろうけど
美しくて飽きないのではないだろうか
何かが動いた時に生じる波紋
風の吹く時の大きなうねり
凪いでいる時のわずかな揺れ
それはもう多彩であって
見ていて飽きない
ふとした時には、心奪われて
もしかすると僕たちは
空気が見えないように進化したのかもしれない
見えていると仕事なんか手につかず
ぼーっとしているだけで幸せだから
そんな人間は淘汰されてしまったのかもしれない
人類としてはそれでよかったのだろうか
でもやっぱり僕は、空気の流れを見ていたい
僕の周りを流れる風を
揺らぎ踊る空気を
見て、感じて、
その美しさを堪能し、
風の詩を
詠いたい