天命
昔の人は、天命なるものを信じたようだ。
神や魂を信じた人もいる。
天と地。
地上の生きものである人に天のことは分からない。
天は限りなく高く尊い存在。
そこに全ての英知があるかも知れない。
万物の根本原理があるかもしれない。
私はないと思うが。
何故、ないと思うのか。
簡単である。
人は、知りたいと思っても、
知るための道具がない。
言葉や概念(数学を含む)では、到底無理。
なぜなら、不完全な間に合わせの道具だから。
人の日常生活には有用で役立つが、
それ以上の働きは不可能。
例えば、量子コンピューター。
計算は抜群に早くなるだろう。
しかし、この世は計算できるようになっていない。
計算するためには、ものごとが分離できること。
基礎的単位があることが前提。
現実のこの世、この宇宙。
すべての事象は相互に関連している。
つまり、分離不能。
基礎的単位はどこにもない。
そして、すべての事象は分割できない。
たぶん、根源的な要素があると仮定しても、
その要素は、常に変化して一定ではない。
つまり、変化しないものは存在しない、それが宇宙。
変化続けるのが、この宇宙。
人は短い一生を生きるだけでいい。
それ以上を求めるのは、愚か。