Quoraの人が書いた記事。収益化の予定なし。
意識はどうして生まれるのか、その13。 このシリーズもそろそろ終わりが近い。 人の意識がどうして生まれるのか、 私の結論を書くと。 生きものの意識が誕生するのは、 すべて同じ理由。 それは、今現在の行動を選ぶ必要から。 どの方向を選ぶのか。 敵や捕食者が現れたら、逃げるか、戦うか、 あるいは、どこに隠れるか。 生きものは絶え間なく選択を迫られる。 そのような選択のために意識が誕生した。 過去の情報(記憶)と今現時点の情報を合わせて、 まとめて、一時に
フランクル著作集2「死と愛」からの引用。 「人間は多様な意味において楽しみのために地上に在るのではなく、 また、快感は人間の生命に意味を与えることがないである。」(122ページ) 翻訳なので原文がどのように書いてあるのかは、不明だが、 だいたいの趣旨は理解できる。 私は、非常に禁欲的に感じる。 あの釈迦でさえ、悟りの前、享楽を経験している。 楽しみや快楽の全てが良くないわけではない。 人生は喜びや楽しみに満ちている、というのが私の人生経験からの実感。 まさに
最も親しい人、 例えば、熱愛の恋人、長年連れ添った配偶者、 そういう相手のこころの底まで知りたいと願う人は多い。 しかし、どんなに願っても、 相手を知るには限界がある。 どうしてだろう。 自分自身の内面の声を聞く、 心身のメッセージを感じとる、 そのときも、 言葉を聞きとるのではない。 感じるのだ。 一種のテレパシー。 人と人のコミュニケーション能力は、 話し言葉が生まれる前から、すでにあった。 話し言葉の歴史は約10万年にすぎない。 言葉を使わ
意識はどうして生まれる、その12 人が外界を感知する能力は限られている。 外界を受け止める能力。 人に、外界のすべてを受け止める能力はない。 私たち人の意識は、その人固有のもの。 過去の経験と今現在の情報で作られている。 それは、外界の一部を映しているかもしれないが、 一部でしかない。 どちらかというと、 外界を相当程度ゆがめている。 幻想や幻覚に近いものといえる。 思い込みや好みや執着など。 外界のすべてを受け止めるには、 概念化できないところも感
意識はどうして生まれた、その11 地球上に生命が誕生し、単細胞から多細胞へ。 そして神経系を有する高度な生きものが生まれた。 植物と違い、動物は動く。 どの方向を選ぶか、 逃げるのか戦うのか、 配偶者の選択、 動物は絶えず選択を迫られる。 選択を間違えれば、直ちに、死となる。 過去情報の記憶が増えるに従い、 判断が複雑になっていく。 個体にとって、もっとも有利な選択。 そのためには、今現在の情報と過去の情報(記憶)を 一度に概観する映像が不可欠。
Quoraの質問に面白いのがあった。 自分に正直に生きるとはどういうことなんでしょうか?会社に勤めていたら世慣れた人で流されるがままに生きているような感覚になります。これといって強い意志があるわけではありませんが正直に生きている感覚がない - Quora 正直に生きている感覚がない。という人の質問だ。 正直に生きるとかいうのは自分がそうだと信じているだけで意味ない。 言葉の遊びにすぎないという回答もあった。 そんなに考えている人も多いようだ。 私の回答は、下記。
人の意識は、どのようにして生まれるのか。その10。 意識の核心は、クオリアと呼ばれている固有の感覚。 その当人にしか分からない実質的な実感のことだ。 例えば、あるものを食べて美味しいという実感。 それが、どのような感覚であるか。 それは、当人にしか分からない。 言葉では説明できない感覚。 幼い頃から、ものを食べた記憶情報の全てが背景になっている。 過去のあらゆる記憶、エピソードの上に成り立っている。 だから、人に伝えられない。 そして当人でさえも、それを記
2015年12月「週刊SPA!」の表紙。 日本古来の大麻文化を取り戻したい! 大麻は有用な植物というだけではなく、 日本人の精神性にも大きくかかわっている。 安倍昭恵さんの顔と一緒に、上記の文字が表紙を飾っている。 この件に関しては、私も安倍さんと同意見である。 ただし、日本人の精神性にもかかわるという部分は納得できないが。 「大麻は日本の伝統文化で、日本文化の中心に位置してきた」と書いてある。 例えば、ヘンプは大麻草から作られる繊維で、日本の生活の中心にあっ
人の意識がどのようにして生まれるのか、その9。 さて、この地球上で、人がいかに特殊な生きものであるのか、 その一つが、セックスである。 類人猿たちを見ても、 セックスの時間は短い。 特別な楽しみとなっている感じはしない。 子孫をつくるという本能に従っているだけ。 多くの種で、性行為はオス・メスで開かれている。 人の性行為は、特別。 二人きりになり、何時間も没頭することがある。 当然、外敵から危ないので、密室に閉じこもる。 人では、老齢になるまで、性に耽る
1990年代のポルトガルは 人口の1%がヘロイン依存症。 使用者はもっと多い。 対応策は、厳罰と取り締まりだが、悪化するばかり。 政府は、専門家を交えて真剣な討議の末。 2001年に合法化に踏み切った。 2001年から、薬物使用者や依存者に対して、 公的な迫害はなくなり、 教育や治療や支援の対象となった。 その結果、どうなったのだろう。 依存者は半減した。 薬物関連の政策予算は、 約90%が治療と予防に使われるようになった。 逆に、アメリカなどの国は
人の意識は、どうして生まれるのか。その8。 人の表皮は、非常に薄い。 最も外側で水を通さない角層は約10ミクロン。 そして、表皮に含まれるセンサーの大群。 これがスゴイ。 わずか1ミクロンの凹凸でも感知できる。 人体で、優れた部分は、脳と表皮。 化石を調べると、 約400万年前に生存していた類人猿は、 脳の容量はチンパンジーと変わらないが、 手の構造は現代人に近いものだったという。 ねじ回しが使えるような手の進化があったようだ。 触覚の解像度が高いのは
薬物依存や中毒について考えてみる。 薬物への依存は、当人のこころや気持ちが弱いから、という意見がある。 本当だろうか。 国連薬物犯罪事務所の発表した報告書では、 薬物を使って問題を抱えるようになるのは、 使用者のわずか10%という。 90%は依存症にならない。 1995年、WHOもコカインについて大規模な疫学調査をしている。 やはり、依存症になるのは10%程度らしい。 ラットを使う動物実験で、 普通の状態で、ラットは薬物を嗜好しない。 檻に入れられ、孤独
人の意識は、どのようにして生まれるのか、その7。 意識が鮮明になるには、 脳の記憶情報が一定以上になるのが条件だろう。 過去の体験(感覚情報)が積み重なっていく。 感覚情報の中心は、皮膚からの情報。 生きものは、外界から身を守らないと生存できない。 表皮のバリアーが不可欠。 その役目は、皮膚が行う。 免疫機能や傷の修復機能など色々ある。 脊椎動物の表皮のバリアーが確立されたのは、 両性類、約3億年前という。 単細胞生物の細胞膜が進化して、 多細胞生物の
Quoraの質問に、人類の敵は何ですか? 私の回答が下記です。 ホモ・サピエンスになる前の原人たちにとっては、 猛獣が最大の敵でしょう。 約200万年前には、ハンドアックスを使いライオンと対等以上になったようです。 https://ameblo.jp/ringokoringo2/entry-12683443226.html ホモ・サピエンスとなってからは、ネアンデルタール人が強敵でした。 彼らは体力も知力も優れていました。 今の人類にもネアンデルタールの遺伝子
人の意識は、どのように生まれるのか。その6 今回は植物について。 植物に意識があるか。 動かない生きもの。 種が落ちた場で適応するしかない。 植物は、個体として自力で行動することがない。 運動器官もない、 感覚器と神経系もない。 全身を統一するシステムがない。 各部がバラバラに自立して生きている。 だからこそ、環境変化に強い。 胞子となれば、真空中でも生存可能と言われている。 植物に意識はない。感情もない。 動物は、個体としてまとまっていないと、
近所の同級(あまり親しくない)が、 末期の胃ガンで食べられないという、 親しい友人がメールで助言を求めて来た。 「入院するように説得しているが、 云うことを聞かないという」。 私の返信は、 「入院はお勧めできない。 最期はひとりで迎えるのが、 最も有意義」。 入院したら、自分勝手ができない。 最期は納得できる死に方がしたいだろう。 彼の場合は、結婚していない、 家族が少ない。 自宅で最期を迎えるとき、介護してくれる人が いないかもしれない。 それ