脳の進化

人の意識は、どうして生まれるのか。その8。


人の表皮は、非常に薄い。

最も外側で水を通さない角層は約10ミクロン。


そして、表皮に含まれるセンサーの大群。

これがスゴイ。

わずか1ミクロンの凹凸でも感知できる。


人体で、優れた部分は、脳と表皮。

化石を調べると、

約400万年前に生存していた類人猿は、

脳の容量はチンパンジーと変わらないが、

手の構造は現代人に近いものだったという。

ねじ回しが使えるような手の進化があったようだ。


触覚の解像度が高いのは、手の指と唇。

器用に使える手をもち、

その手を使いながら脳機能を向上させていったのが人類。

言語を司る遺伝子の一つFOXP2は約20万年前に人間特有の配列になっている。

この時期は、現生人類出現の頃にあたる。


脳の大きさを決める遺伝子も分かっている。

その一つは、マイクロセファリンは、3万7000年前に現在のかたちに。

この頃、精密で多様な石器が作られるようになった。

人類の文化が急速に発展した。


別の遺伝子はASPM、この遺伝子は5800年前に現在のかたちに。

メソポタミア文明やエジプト文明が勃興した時期に重なる。


いずれも場合も、脳の遺伝子変異が人類史に大きな影響を与えた可能性。


つづく

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