【試読】Diamonds Are a Girl's Best Friend
一発屋量産機。
業界での俺の渾名だ。
まったくそのとおりなので、名刺に刷って配りたい。誰もかれもが俺の引導による瞬間的爆発力を求めて手を伸べる。引っ掴んで華やかな舞台に押し上げる、ああ綺麗だなと思う、その時には俺の仕事はもう終わっている。
継続して面倒を見てやる脳はない。信じられない理由かもしれないが、弊社ではまかり通るのではっきり言わせてもらう。
だって飽きちゃうんだよ。俺は良いプロデューサーでも良いマネージャーでもない。
人々の欲望を、羨望を、渇望をこれで