小匙の書室224 創元ミステリ短編賞 2次通過作
ミステリの波はまったくとどまることを知らず。
常に新しい才能が発掘されては界隈を盛り上げてくれています。
創元ミステリ短編賞。その2次通過作が、6/27に発表されました。
選ばれたのは全34作品がこちらとなります⇩
前回記事にしたとき、「あっ、この作品気になるな〜」とピックアップした作品がいくつも残っていて嬉しいですね。
そして、2次通過によってさらに「おや、こっちも気になるな」と思った作品もあるので、今回はそちらに私の勝手なコメントをしていきます。
※私のコメントは見当違いを含みます故、ご了承ください。
侘丹水恋/うちの庭が聖地になった
自宅の庭が聖地になる。いったい何があったのだろう? 聖地といえば専らアニメやドラマの影響での盛り上がりをイメージしますが、ジャンルがミステリだけにそこにどんな理由が存在しているのか気になるところ。
聖地になってしまったことで人が集まり、庭に隠している何かが露見してしまう恐れがある……みたいな。
岡畑暁/だしぬけゲームオーバー
これはゲームオーバーという単語から、バトルロワイヤルのようなミステリなのかなと想像しました。
例えばVRを用いたゲーム内で、急にその世界から弾き出されてしまった。悪いことはしていないのにどうしてだ、みたいな。
タイトルから何となくコミカルな雰囲気を感じますが、いざ読み始めたらシリアスになる可能性もあるので、このテの作品は面白いと思ってしまうのです。
歳内沙都/桜越しに空を撮る
青春ミステリっぽさを感じられるタイトル。桜とカメラって個人的に一番似合う組み合わせだと思っているんですよね。
桜越しの撮影がいったいどのような物語を実らせているのか。
最後はカメラを構えたシーンで終わるのでしょうか。もうそういうのを想像するだけで楽しい。
林紅太郎/悪党たちは嗤う
悪党たち、というタイトルからノワールの気配を感じますね。
私は普段あまりノワールに触れないので、もし本当にそうなら是非とも読んでみたい。もちろんそんなことはなく、一つの悪事を企てる者たちのエンタメ的倒叙の可能性もあります。それはそれでいい。
(なんとなくの予測ですが)いろんなどんでん返しがありそうですね。
夏生季々目/統括部長奪還計画
タイトルがいいですね。統括部長が奪われるって、いったいどんな状況なのだろう?
あるいは人ではなく、肩書を意味しているのだろうか。左遷ないしは降格の憂き目にあって、そこからのし上がっていく……みたいな。
お仕事小説×ミステリというのも、たまには呼んでみたいです。
というわけでまたいくつかの作品についてコメントしてまいりました。(やばいな……気になる作品が多くなると、そのぶんだけ結果発表の後でも悶々としてしまう……)
はたして、この中からどれが冠を戴くのか。
最終選考は7月上旬です。
ここまでお読みくださりありがとうございました📚