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【データフリーな世界へ】Srushが目指すユーザー視点のデータ活用

こんにちは!
Srush HRのふるやです🐣

Srushはまもなく(2024年11月21日で)5周年を迎えます🎊
そこで今回は、創業者/CTOである山崎さんに、Srushのビジョンやプロダクトの未来、そしてエンジニア組織づくりについて改めてインタビューしました!!

たくさん語っていただき、非常にボリューミーな内容になったため、3回に分けてお届けします☺️
これからのSrushがどうなっていくのか、ぜひ気になる方は最後までお付き合いください✨


Profile✩︎
山崎 康久(Yamazaki Yasuhisa)
NTTdocomoで基幹システムのオペレーションマネージャーとして新システム導入、オペレーター教育、オートメーションを担当。その後、Yahooで社内大規模システムの移行やオートメーションツール開発、全日本空輸では航空機の運航システムなど複数のミッションクリティカルプロジェクトをマネージメント。その後、旅行系スタートアップの株式会社trippieceにCTOとしてRETRIPの立ち上げからの急成長に貢献し、全開発にハンズオンでリーディング。株式会社Srushを共同創業。

(インタビュアー:HRふるや🐣)

誰もが活用できる"コンテンツ"としてのデータに!

——SrushのPurposeは「データを誰にとっても身近なものにする」ことです。特定の専門家だけでなく、一般のビジネスパーソンの方々まで誰もが簡単にデータにアクセスし、活用できるようにすることで、企業のデータに基づく意思決定力向上と飛躍的な経済成長の実現を目指しています。
改めて、山崎さんが考える「データを誰にとっても身近なものにする」どのようなものでしょうか??

ちょっと面白おかしく言いますが(笑)、私たちは、使う人たちが「データ」と呼ばずに「コンテンツ」と呼ぶような世界観を目指しています。

「データ」という言葉は幅広すぎて、扱える人が限られているという難しい概念や世界観が今はありますよね。その中で私たちが目指しているのは、誰でも読めるようなコンテンツというように、”記事を読むような感覚”で”データ”から何かを知ることができる・必要な情報を得られるような世界観を考えています。

前職でも経験したのですが、データを扱える人が限られていると、ほしいデータを取得する際に多くの企業ではどうしても他の人に依頼しなければならないことが多く、データ取得や細かい運用上の変更などのためだけに依頼しなければならない状況になります。会社で何かを依頼するのはハードルが高いことも多く、依頼される側もする側も結構ストレスを感じることがありますよね。

例えば、マーケティングのデータやアナリティクスのデータが欲しい、プロダクトのデータが必要、このデータも追加したいなど、様々な要望があります。しかし、そこのコミュニケーションコストが非常に高くて、結局お互いに先延ばしにするか、頼まないという選択肢になってしまいます。「本来当たり前にしているべきことが障壁が多くできていない」というケースが少なからずあります。

そこで、最終的には自分でアクセスできるようにしたい。もっと気軽に情報を見に行ける場所のような、そういうものを提供したいという世界観を目指しています。

——なるほど!「コンテンツ」という表現は斬新ですね!多くの人が、「データ」と聞くと「誰でも」という感じではなく、「データとは何か」「どう活用するか」といった難しい印象を持ってしまいまうのかなと思います。特に私のようにそのような印象をもつ人にとっては、気軽に知れるというのはとてもいいですし、分かりやすいですね!

「コンテンツ」とは何かを知ることですよね。そこには「見に行く」という概念がありますが、一方で、データは単に転がっている、価値のないものというニュアンスでも使われることがあります。
それを最初から価値のある状態にしていく、文字が読める人なら誰でも使える状態、それがコンテンツだと考えています。

簡単に言えば、バリアフリーにしたいんです。段差をなくして誰でも行き来できるような、そんな世界観、、、「データフリー」ですね!!

攻めるための戦略-競争力向上の未来-

——このような世界観を目指す中で、山崎さんが感じている”課題”ってありますか?

私が今、一番危惧しているのは日本の競争力です。現在、Srushの開発チームにはベトナムのメンバーが協力してくれていて、彼らは本当に情熱に溢れていてとても優秀です。そんな彼らと共に働く中で、日本語というバリアがなくなった時、日本の人材が今後どうやって競争力を維持していけるのか、少し懸念を抱いています。
実際に日本人の働き方も変わりつつあり、海外で働く方が増えていて、例えば、オーストラリアで第一次産業に従事しているもいますよね。

少し前までグローバルサウス出身の方達が行っていたような仕事を、最近では日本の若い人たちが担っているケースもあります。これはある意味で人材の流れが変わり、彼らが他の選択肢を見出せず、行き詰まっているようにも感じています。

こういった状況を見ると、私は日本企業がもっと大胆な経営判断を行い、国際競争力を高めていく必要があると考えています。そうできれば、いま危惧している日本人の人材競争力の問題も、自然と解決に向かうのではないかと期待しているんですよね。そこにはデータに基づく意思決定が鍵になるかなと。
しかし現実的には、個人レベルではデータの活用をしていても、企業レベル-特に中小企業や業界別-で見ると、まだまだデータ活用が進んでいないのが現状です。直感や経験に頼ることも時には大事ですが、今の時代、それだけではリスク・限界があります。もっとデータに基づいた理論的で説得力のある判断をしていく必要があると思いますよ。 属人的な判断ばかりを続けていると、どうしても国際競争の中で勝てるのか疑問に思ってしまいますね。

全てが効率化されていく今の時代において、非効率が残る日本-例えば車輪を0から開発する-という状態を放置していると、取り残されてしまう可能性がありますからね。

そういった背景も踏まえて、私たちはもっと多くの人たちがデータを「コンテンツ」として活用できるような環境を作りたいんです。"誰にとっても身近にする" という世界観にたどり着きたいですね。

世界で勝負できるような意思決定には、やはりデータが必要です。データがあれば、より冒険的で攻めの戦略を取ることができます。守りに入るのではなく、攻めに転じるためには、データ、つまりコンテンツが必要なんですよね。不可欠です。日本がもっとアグレッシブな意思決定ができるよう、この課題を解決したいな、と思います。

とにかく便利に!そしてデータ活用を加速させるアプローチへ

——かなり厳しい状況だと思いますが、これを踏まえて、短期的/長期期にはどのような開発のロードマップを描いていますか??

そうですね、短期的には、まずはとにかく便利に、そして使い勝手をとことん良くすることにフォーカスしています。生成AIや分析AIなどの技術も取り入れて、ユーザーがさらに便利に使えるようにする。そして、Srushを採用(導入)しやすくすることが最重要です。

一方で、今後は、既存の機能だけでももちろんデータ活用は可能ですが、導入に対するハードルや、全社導入をしようとなったときの大企業向けの機能やポリシーの整理、部署ごとに展開する際の拡張性など、さらに整備していく必要があると感じています。

さらに、新規事業開発においては、業界特化の機能追加や、国や民間が公開するオープンデータ(取引情報、天気、人の動態、需要データなど)をより活用し、特定分野でのプロダクト導入が進むような取り組みも計画しています。

最終的には、ただ「便利で早い」というだけでなく、ユーザーが実際に業務の中で利益を最大化できるような価値を提供し、ROIの向上に直結するプロダクトを目指していきたいと考えています。

もちろん、生成AIに関してはこれまで通り対応していくのですが、直近も話題として出ているように、今後はSrushでオープン/独自を問わずにデータを持つようになるということが避けられないだろうと思っています。

——業界特化の機能を強化していくということですね?それは具体的にどのような活用が想定されますか?

そうですね、たとえば、ダイナミックプライシングの最適化や需要予測、人々の動向やトレンド予測など、特定の業界や分野におけるデータの利用がしやすくなり、誰でも理解しやすい形でその価値を提供できる点が、Srushの強みになると考えています。

毛細血管のように浸透させたい、、、!

——データ活用を推進している企業もたくさんあると思いますが、他社とどう差別化していきますか??わたしも面談でSrushの競合は?とよく聞かれるのですが、実際のところ改めてどうでしょうか?

正直なところ、国内で競合と呼ばれる、ポジショニングが全く同一の領域を幅広くカバーしている企業は少ないと考えています。他社が個別に機能を組み合わせればもちろん同様のことはできますが、Srushは提供範囲の幅広さや多様性が他にはない強みであり、実質的な競合と見なせる企業は少ないと考えています。ここが差別化戦略としてすでに成立していると考えています。

その上で、Srushではゼロからの開発はほとんど行わず、高い完成度を持つ技術を再利用する(部品として使うような)形で、各機能の品質や性能を維持しています。

例えば、BIツールQuickSightを採用していますが、既に成熟していて使いやすさも定評ありますし、データウェアハウスも業界スタンダードとなっているSnowflakeを利用しています。 ETL(データ抽出・変換・ロード)やコネクタに関しても、強力なラインナップを揃えています。
これに加えて、UI(ユーザーインターフェース)に一貫性があり、ちぐはぐな印象を与えずにひとつの製品として提供できる、というところは結構大きなポイント(強み)だと思いますね。

さらに最近では、iPaaS(Integration Platform as a Service)という、データを他のアプリケーションに渡す機能を実装し、データ活用の幅を広げています。 これにより、BIツールにとどまらず、さまざまな場所にデータを送り、より人の目に触れやすい形で提供できるようになります。 例えば、Slackで毎日分析レポートを確認できるようにするなど、データに触れる・データ活用の気軽さや便利さを追求していきたいと思っています。

最終的には、データの消費者(つまり一般のビジネスユーザー)に情報が完全に行き渡ることを目指しています。 人体の「毛細血管」のように、組織全体にデータという栄養が浸透するイメージです🫀。
組織内のあらゆる部門に「毛細血管」のようにデータが浸透し、必要な情報を適切な形で届けられるようにすることが、差別化の革新だと考えています。

フィードバック対応率は驚異の90%!

——"データが栄養素"というのはおもしろい表現ですね!栄養というくらい必要不可欠なんですね、データというのは。栄養を取り込んで使う側からもいろいろなニーズやフィードバックがあると思うのですが、ご意見はどのように活用していますか??

ユーザーからのフィードバックはダイレクトに活用していますよ。ユーザーの声は1番解像度の高い示唆として位置付けています。特に「これは絶対に必要だ」というリクエスト(改善要望等)に関しては、できない理由・やらない理由がない限り、基本的に最速で対応しています。

ユーザーとの信頼関係を築くことはもちろん重要ですが、何よりも便利に使ってもらいたいという、短期的な戦略とも一致するのですが、そこを目指しているのでご要望にはダイレクトに応えています。

例えば、最短翌日または数日で対応したケースもありますし、1、2ヶ月ほどで、大きな機能開発を実現したケースもあります。実際、ユーザーから上がってきた機能要望の約8割から9割を実現できている自負がありますね。

——毎週というか連日、機能リリースの連絡をSlackで見ますが、そんなに早いこともあったのですね!!驚きです。そして8-9割の要望に応えているというのはとてもすごいことなのではないかと思うのですが、プロダクトによるかなと思いつつ、こういった声にお応えするのって一般的にはどのくらいの割合なんですか?

フェーズによると思うのですが、一般的には他社の状況を見ていると、10%にも満たないことが多いと思います。多くの場合、企業は「ご意見箱」のような形で要望を収集し、実際に何をするかはエンジニアやロードマップに依存することが一般的です。その結果、対応までに半年かかることもあると思いますが、Srushでは数日から数週間という短期間で対応しているので時間軸が全然違いますね。

これも私たちの大きな差別化ポイントになっているかもしれません。

——最近入社したAM(アカウントマネージャー)のメンバーと話していたのですが、「お客様の要望にこんなに応えているのすごい!!そして速い!!」と感動していたんですよ。
ちなみに短期間での対応だと例えばどのようなことがありますか??

新しく入社するメンバーはここに1番驚きますね。「スピードが速すぎてびっくりします」とよく言われます。

具体的な実績としては、パートナー企業からの要望に対して、20個ほどの機能を実現したケースがあります。例えば、シートを間違って消してしまった際には、復旧機能を追加しましたし、シートの量が多すぎて依存関係がわからないというリクエストには、わかりやすいグラフ機能を実装しました。また、画面表示が重いというフィードバックもいただき、それに対しても迅速に改善を行いました。

過去には、お客様とのミーティング中に要望を受け、その場でタスクを作成し、頭の中ですぐに設計し、ベトナムのブリッジチームにアサイン後、すぐに作業を進めるというスピード感で対応したこともあります。

どうしてできるかというと、私自身もSrushのファンであり、ユーザー目線で「この機能があったら便利だな」と思ったときには、すぐにタスク作りたくなる(叶えたくなる)んですよね。それができる環境が整っているからこそ、スピード感を持って対応できるのだと思います。 開発者=ファンであることが大きな強みだと思います。

——まさに安全なスピード違反ですね!!
「ユーザー目線」というより、Srushの開発者が実際に"ユーザー"であることが開発の根幹なんですね!


次回はPart2として、CTO山崎さんの目指すエンジニア組織についてお届けします!

続編をお楽しみに☺️☺️☺️

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