ボルタンスキーのこと
昨年東京でクリスチャン・ボルタンスキーの大規模な回顧展があり、その展示を思い返しつつ図録を読んでいる。彼の経歴と作品の変遷を追っていくうちに、自分がこの数年ぼやぼや考えるようになったこととリンクする部分が多くある気がした。突き詰めていけば、育った時代背景の違いからか少し違和感を覚える部分もある。無名の人々の、歴史に埋もれていく死をどう捉えるか。
旅をしていたとき、幅広くヨーロッパ(キリスト教圏)において、顔のイメージを並べたがる傾向があることに気がついた。教会には一般人の小