感受性が豊か過ぎてネットに向いてない

自省録みたいなものです。拙い部分大有り。

まず

僕はおよそ10年位前からインターネットのコミュニティやらなんやらに肩まで浸かって生活してきたのだが、どうもここ最近(特に自粛期間)ネット上の言葉の槍がグサグサ刺さってくるものなので、少し距離を置くことにした。
離れたといっても、未だに腰ぐらいまでは浸かっているけどね。

理由は分かっている。僕の感受性とインターネットの広範化だ。

感受性の話

簡単に言うと「攻撃的な表現に対して、自分が対象であると錯覚して心理的ダメージを受ける」って感じ。

例えば、「○○する男はゴミ!」みたいなツイートは定期的に目に飛び込んでくる。別にフォローもしてないし、なんなら目に入る度にブロックしているのに、まあどこから!というぐらい目に入る。そしてその度に(別に自分がその条件に当てはまる訳でもないのに)精神的に少しすり減る。男って条件があてはまるだけでダメージを勝手に負う。


僕がネット向いてないなーって思ったところは、僕が「攻撃的な表現そのもの」によってダメージを受けてしまうところ。多分僕だけじゃないんじゃないかな?とも思っている。

自分のことではないのに、自分に指をさされているような気がして気が滅入る。ていうか、攻撃的な言葉そのものがチクチクと僕を刺してくる。多分このへんは「めっちゃわかる!」って人と「関係のない他人の発言になんで一喜一憂するのか」って人で大別されそう。前者の方はご一報を。僕が仲間を見つけて喜びます。

ともかくまあ、強い言葉に勝手に傷ついてる。感受性が豊かすぎるために。
そしてそういう人って、多分ネット、特に匿名でやり取りするサービスは本当に向いていない。そして大変辛いことに、最近のインターネットはそういう「強い言葉」に溢れてる。

 最近のインターネット

インターネットが大衆化して、承認欲求が肥大化した昨今(余談だけど、僕はそれは別に悪い事だとは思っていない)、「強い言葉」は武器になった。社会の問題に対してズバズバと強い言葉を放つことは、その問題に対して漠然と違和感を持つ人々の共感を得やすいし、拡散されやすい。

(共感を得る、ということだけで言えばこれはテレビ時代の「御意見番が斬る!」みたいな企画と同種だと思う)

ともかく、色々な人が武器を振り回すようになった。そして僕のような人間は、武器を振り回している様を見るだけで気が滅入ってしまう。じゃあ自衛しようとなったって、そうはさせてくれないのが最近のSNS、というかTwitterである。たとえ鍵垢に閉じこもっていたとしても、FF内の人間がどこからか鋭い意見を見つけてきて、共感を求めてRTする。

過去を美化してしまうようだが、僕がTwitterを始めた2014年頃はこうではなかったと記憶している。まあその頃僕はアニメキャラの誕生日にせっせか画像付きでツイートするような人間だったから、界隈が違うと言われればそれまでだけど。
でも、良くも悪くもコミュニケーションは閉鎖的で、バズるなんて言葉は周知ではないし、1000RTもされれば十分「バズってた」。

けど、年々利用者が増えた。(この けど は懐古の念を意味しない)
「Twitterやってる?」なんて聞かれてオタクアカウントを開示するわけにも行かないので、リア友用のアカウントが必要になったし、色々な有名人やらなんやらもTwitterを始めた。
そして今はなんちゃらの影響で色々な人がインターネットに居る。
その多様な価値観を抱え込んだ集団に対して刺さるのは、思わず「なるほど」と思うような、鋭く、具体的で、問題意識を提起するような言葉であるのだろう。

しかもたちの悪いことに、SNSによって我々は多くの短い情報を一気に摂取することに慣れきってしまった。そういうものだと暗に受け入れてしまった。だから強い言葉が飛び込んできても、「なぜ飛び込んでくるのか」ではなく、その中身にばかり気を取られてしまう。そしてその情報はアプリを閉じるころには忘れ、心にとげが刺さったという傷跡だけが残る。(ここら辺は僕の実体験なので、皆が皆そうではないかもしれない)傷がついていることも、その原因も何も覚えていない。ただただ「なにか疲れるなあ」という感情だけが残る。

おわりに

少し脱線がすぎた気もするけど、僕がインターネットから少しだけ離れたのは間違いなく上記の理由である。
問題意識とか言いつつ、ポリティカル・コレクトネスの成熟や運動の活発化については述べていないけれど、その点について僕は充分な知識を得ていないので、その辺についてはまたいつか書けたらなと思う。ま、インターネットの発展とその辺の意識改革の関連なんて山ほど語られてきただろうし、これからも語られるだろうけど。

もし、この文に少しでも共感する人がいれば、まずあなたがすべきことはTwitterのアカウントに鍵をかけることである。そして、トレンドをよくわからん国に設定して、強い言葉を徹底的に避けるべきである。誰のためにTwitterやってるんだ。
逃げだと言われても気にしてはいけない。そういう人たちは、僕らよりも少しだけ心が強い。
なんだか説教くさい締めになってしまったが、まあそういうものだと思ってください。それでは。

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