2024年になって
年々、年を越すことに対する独特のワクワク感が薄れてきている気がする。今年もベッド横の小さな本棚の上には、いまだにクリスマスツリーが申し訳なさそうに飾られている。師走は気づいたら走り去っていったのである。怠惰なせいで、できたはずなのにできなかったことに対して、なんらかの言い訳をつけて正当化する自分に新年早々やるせなさを感じる。
年末は家族で久しぶりに遠出した。ネットショッピングをしすぎているせいか、服を見る気にもならず、せめて何か欲しいなと思いLUSHで1600円もするバスボムを買ってしまった。
キラキラと輝くバスボムはサンダルウッドとジャスミンの香りがした。煌めく物体は一瞬で溶けて無くなってしまい、少し前の私だったら儚いと思っていそうだが、そうも思わなくなったことに大人になったことへの安堵と寂しさを感じる。ははぁん、これが「ちょっとした贅沢のもたらす喜び」なんだろうな。
世間は忙しいが、浴室の中だけはゆったりとした時間が流れる。何か考え事をしたり、本を読んだり、自由に精神を解放できるのが風呂のいいところだ。
2024年は学生最後の年だ。今後のことなんて何も決まってないし、もしかしてニートになるんじゃないかとまで不安に思っている。自分と向き合うのが不器用だからこそ、ゆっくり休んだり考えたりする時間が必要だ。そんな時に自分のお気に入りの休憩所を見つけ、活用していきたい。