秋の調べ
8月下旬、お盆が過ぎて涼しくなったかと思いきや、また暑くなった。本日のお菓子は「笹饅頭」、水まんじゅうが笹で包んである。
今回はお水屋の稽古を教わった。水に浸かった茶巾を取り、左掌の上で半分に折る。刀を持つように両手で絞る。これが一番絞れるらしい。
広げて縫い目を自分の方へ向け、三つに折る。右手を上に縦にし、左親指を起点に半分に折る。小指をかけさらに半分に折り、さらに1/4を折って親指を抜き穴を作る。この穴が、綺麗な茶巾の証拠とのこと。
そうしたら、茶碗を正面に向け、茶巾を入れ、茶筅を緒留を上にし真ん中に突き刺すように入れる。茶杓は中節のものを使用する。
お盆は継ぎ目を6時の方向に、棗と茶碗を縦に並べる。これで準備完了。
盆略点前はいつも通り。お軸に向かうときは右足で畳の縁を越え、右足から立つ。お軸から離れるときは左足で畳の縁を越え、左足から立つ。意識づけて、自然と足を運べるようにしたい。
お茶席では決まった会話が繰り広げられる。
「お茶銘は?」「松柏でございます」
「お詰めは?」「小山園でございます」
「先程はいただきましたお菓子のお銘は?」「とらやの笹舟でございます」
といった具合である。
逆に禁止されている話題もある。我が仏、隣の宝、世の戦、嫁姑がそれである。要するに、余計なこと考えずにお茶にまつわる話をしようねということである。
最後は片付けの稽古、濡れていいものと濡らしてはいけないものに分ける。茶碗茶筅茶巾はセットで、まず水を溢れるまで汲む。茶筅を左手で持ち、右手で先を拭いながら一周する。水をかけたら茶筅置きに置いて完了。
続いて茶巾を掴んで茶碗にかけ、茶碗に水が入った状態で3回拭いて底を拭く。茶巾を広げ汚れは擦り、対角線を持って半分に折る。頂点を右にし水に浸けておく。茶碗の水は一度流しもう一度濯げば完了。
棗のお茶は、水屋茶杓である程度まで量を減らしたら、残りは両手で回しながら茶缶へ落とす。棗と茶筅はティッシュで清めて完了。
上記のとおり、水屋での準備後片付けまでがお茶席である。これで盆略点前は全て学んだことになる。あとはこれを自力でこなすのみ。