恋愛コンテンツ

ふとしたきっかけで気づいたが、巷には恋愛コンテンツが溢れている。これはもちろん、今に始まったことではない。だいぶ古いけど「ねるとん」とか「パンチDEデート」とか例はいくらでも出せそうである。今回言いたいのは、ドラマ以外の恋愛コンテンツのこと。ドラマは、どの程度支持を得ているかは別として、時代の中で多様な生き方を描くようになっているのでちょっと別である。そういえば、私は、かつて弟が「テラスハウス」をキャーキャー言いながら見ていたときも、なんでこんなものを?と思っていた。作り物とはいえ、異性と共同生活とかしんどいわ、と思う。そしてよっぽど親しい友達以外の他人様の恋愛模様に興味が沸かない。恋愛ドラマや恋愛ソングは好きだけど、現実の人間の恋愛にはイマイチ心が動かされないのだ。考えられる理由は幾つかあるが、今回の本題はそこじゃないのでオミットする。

話を進めよう。恋愛コンテンツについて考えたきっかけは、先週2つ連続で見たバラエティーがどちらも恋愛に触れていたからだ。まず、中島健人が「あざとくて何が悪いの?」に出ていたのを見た。その後「トークィンズ」の総集編を見ると、赤西仁もウエンツ瑛士も異性観や恋愛について語っていた。トーク番組でその手のことをゲストに尋ねるのは、何も不思議なことではない。よくある構図だ。いつものように、その手の番組を見ていて、ふと思ったのだ。「そんなに皆、他人様の恋愛観に興味があるの???」と。私は学生時代、恋バナにも興味がなかった。キスや、その先について堂々と休み時間に話す同級生にも、ドン引きしていた。
「誰がそんな話聞きたいんや、気持ち悪っ」と。バラエティー番組で、芸人さんが異性絡みで少々あけすけなことを言うのにも、違和感があった。(風俗のこととか、ね)
「全世界にこんな事発信していいの?」と、聞いちゃいけないことを聞いたような気になったものだ。風俗に行くことを咎める気持ちはない。そういう話を公の場でする?というところに、引っかかっていた。まぁ、芸人はそれで身を立てているので、そういうことを言うと営業妨害かもしれない。とにかく私は、友達の恋愛事情にも、芸能人の理想のデートや恋愛遍歴にもさして興味がない。アイドル誌の恋愛に関する質問にも、エンタメとして、ウットリはしていた。だが、それ以上でもそれ以下でもない。
とにかく、世の中のデフォルトが「恋愛に興味あって当然!!」ということに改めて気づいたのだ。良い悪いではない。

世の中に、私のような気持ちで芸人の話を聞いたり、「他人さまの恋愛にイマイチ興味がわかない」という人は、いないのだろうか。多様性の時代なんだから、誰かがバラエティーで「恋愛に興味ない」とか「恋愛経験がない」って言うのもおかしなことではないと思うのだが。
そういえば、こういうことを書く独身の娘を持つ母は、一言も私に「結婚しろ!」「恋愛しろ!」とは言ってこない。つくづく、母親には恵まれたと思う。