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【ネタバレモリモリ】キュレーターの殺人|ポーとティリーとフリン第三弾

キュレーターの殺人
作 M・W・クレイヴン
訳 東野さやか
早川書房
早川ミステリー文庫

あらすじ

職場のクリスマスパーティのプレゼントに指2本が混入していた。
一緒に入っていたマグカップには「#BSC6」の文字。
同様の事件が、教会と肉屋でも発生。
被害者は生きたまま指を切断された?それともすでに亡くなっているのか…
被害者の共通点が見えない中、重大犯罪分析課の部長刑事ポーと、分析官のティリーが操作に参加。
被害者の共通点はあるのか、謎の文字は何を意味するのか…
ポーの行動力とティリーの分析力、思わぬタレコミも手伝って事件解決に突き進んでいく。

感想

大好きなポーとティリーの小説第三弾。
待っていました!
ポーの熱い警察っぷり、ティリーの頭脳明晰具合、二人のちょうどいい関係性ができつつあってバディとしてうまく動き出してる。

相変わらず事件は残虐。
導入からいきなり生々しいけど、前作、前々作よりはおとなしめ?
慣れてしまっただけ?
イギリスの、特にカンブリア州の地図を片手に用意しておくと楽しさ倍増。

思わぬ証拠、思わぬ共通点、ひらめき、警察官のごたごた…どれもこのシリーズならではで、そういった描写がでるたび「待ってました!」とテンションがあがる。

苦悩して、捜査が硬直してるところから、急展開する流れはぐいぐい読んでしまう。
女性も大活躍するこのシリーズ。
フリンもティリーもエステルもナイチンゲールもメロディも…女性だ!警察として頑張って!!

次回作も早く読みたくて仕方ない大好きなシリーズです。

以前インスタで感想述べたら、コメントつけてくれた作者さん!(イラスト描いたらティリーcute!ってくれた!!)
あぁ…もう大好きです!






【ネタバレ】登場人物たち

ポー

主人公!警察!大活躍!重大でサイコパス的な犯人がからみそうな事件は、真っ先に呼ばれる存在になった。
停職処分をくらっていた前々作からの評価の違いよ…
部長刑事は巡査部長といったところらしい。
そんなに偉くはない…ということかな。

ハードウィック・クロフトでの生活を心から満喫中。都会的な生活じゃなく、森と自然に囲まれたスローライフ好み。
仕事と私生活がばっさり別れているのがいい…けど、なかなか家でゆっくりできない仕事人間。

前作で隣の人といい感じになる?と思いきや、今回はワンちゃん預けるくらい。
被疑者殴りまくり。骨ぼきぼきに折っちゃうのあり?(あり!!)
犯人が落下するの見殺しにするのあり?(あり!!)
自分の芯があって、一切迷いなく行動する警察官。
ポー自身が口汚く罵るシーンは少なめ。
ティリーが家に泊まりにきた!


ティリー

ギフテッドのティリー。
頭脳明晰だけど人との関わり方は壊滅的。
そんなティリーがみんなの前で講演するくらいになっちゃって…うれしい!
独自プログラムでセキュリティ突破はお手のもの…かと思いきや、そんなティリーでも追えない世界があるとのこと。
ダークウェブの闇は深すぎる…
周りに一目おかれる存在。
前作はエステルが大活躍で少し存在感薄めだったけれど、今回はばっちり!ポーと走り回る!ずぶ濡れになっても駆け抜ける!ティリーが直接的にポーを助けるシーンもあって、あぁもう大好き。


フリン

妊娠8ヶ月の上司。レズビアンのパートナーとの子をまもなく出産…なのに、働きすぎ!動きすぎ!潜入捜査もやるのはだめだよぉ〜!
孤島に警護のため滞在するとかだめだって!

そして妊娠してるからって人格変わりすぎ。汚い言葉吐きすぎ。聡明なフリンはどこへ…
これはホルモンバランス云々ではないような…
それを「しかたとないこと」と受け入れる部下のポー。できた人間だ。
結末は色々あったけど、ひとまず母子ともに無事でよかった。
姉妹間コンプレックス…蓋を開ければ狭い狭い内輪の話。
姉の暴走とはいえとんでもない傷を心身に負い、姉も失った今後はどうなるのか?

ヴァン・ジル

超有能肝が据わりまくり上司。
リスクを引き受けてくれてgoサイン。
理想の上司すぎる。
もっとでてほしい。


ナイチンゲール

フリンに代わって今回は陣頭指揮をとる人。
イライラすることがあったり、予算に頭を悩ませたり、でもがんばる!バランスとりつつがんばる!
変なライバル心剥き出しにせず事件解決のため全力。
この作品には女性の警察官が活躍するシーンが多くていい。
血気盛んな環境に身を置くのは男性だけじゃない?


コフラン

ごめんなさい。疑いました。
前職の経歴不明。40代で警察官の道。
頭は足りないけど行動力はあり。
フリンと2人で島へ行き、勝手に任期延長の申し出…そしてフリン負傷…
疑いますよね。疑うように仕向けられましたね…これから活躍する?

エステル・ドイル

今回の活躍は控えめ。
序盤の指の鑑定がメイン。
超美しい変人。最新設備でパワーアップ!

メロディ・リー

ちょっとよくわからないメロディ。
イギリスとアメリカの警察は、こういった非公式の連携はよくあること?
突飛な発想すぎて左遷されたけど、結局正しくて戻された。
ポーに解決の糸口をあたえる超重要なタレコミをもたらす。


被害者3人

実験台とミスリードに使われた悲しき3人。
まったく共通点がないようで、まさかの場所に3人居合わせた。
事件の直接の対象じゃないのにこの仕打ち。悲しい…

ロバートとローナ


あほあほ兄妹。
よって利用される。


アトキンソン

本物は可哀想すぎる。

冤罪→誤った恨みで酸で顔溶かされる→自殺未遂で半身不随→殺される

絶海の孤島でひっそり住むのが仇に…


ジェシカ

黒幕。
フリンの姉。投資会社の副社長。
お金持ち。独身。
回りくどいよ!妹をくるしめるために巻き込まれた人多すぎる。
妹を支配下に収めるために、精神的にも肉体的にも恐ろしい傷を与えようとする心意気。

警察の仕事をするフリンを見下す。
貯金があまりないフリンを見下す。
フリンが幸せになるのは許せない。
お腹の子供を取り出してロブスターのえさにしろ。←狂気

最後はポーに見殺しにされて、落下して………死んだ?

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