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京都大学経営管理大学院への道

こんにちは、starseekerです。ここのところダンさんの投資記事がかけていませんでしたが、何をしていたかといいますと、京都大学大学院経営管理大学院(通称MBA)の受験をしていたのです。
めでたく合格通知をもらうことができましたので、入学までの道のりを記憶が新しいうちに記事にしようと思います。


0.なぜ経営管理大学院に行こうと思ったか

まずは志望動機から。ぼくは社会人として10年間勤務しました。その間、業務に関連のある学問を深く学ぶため、京都大学大学院のある研究科の修士課程に入学しました。無事修士の学位をもらい、形のある研究成果・論文としてまとめるため博士課程に進学しました。
博士課程で論文のための研究を進めながらぼくはこんなことを考えていました。「このまま社会に戻ってもありきたりのキャリアで、これから先の人生の筋道がみえてしまいなんとなく面白くない」と思っていました(生意気ですよね笑)。
ぼくは社会人のころ、ファイナンシャルプランナーを自分で勉強して取得したり、簿記を習ってみたりと、色々自分で調べて勉強してみることが比較的好きでした。
不動産に関連する法人を自分で登記して運営もしていました。この不動産の運営が、今思えばかなり適当にやっていたので、税理士が作ってくれた決算書の意味も分からず、ただただ家賃を受け取り銀行に返済するということをしていただけでした。
そんなこともあり、自分の興味と将来のことを考えていろいろ調べていました。MOTという技術の大学院や弁護士、弁理士なども調べていた記憶があります。その中でぼくがこれだ!と思ったのが経営管理大学院でした。経営戦略を理論から考えたり、大企業の決算書の分析をしたり、実務の方からの講義を聴いたり、、、とかなり面白そうなことが学べそうということがわかりました。

1.どこの大学院にするか

さて、経営管理大学院に行くとした場合どんな学校があるのか調べてみました。まずは自分の現在学んでいる京都大学のホームページをみてみます。
すると、なんと、他の研究科在籍中に経営管理大学院の単位もとれる(しかも20単位までと卒業に必要な単位の半分近く)、さらに条件を満たせば卒業に2年かかるところが1年で終了できることがわかりました。この制度を京都大学では特別短縮制度(+MBA)と呼んでいます(以後+MBAと略します)。

上記リンク先は変更される可能性がありますので、アクセスできない場合はgoogleなどから探してください。
これを読むと、京大の院生であれば無料で講義を受講できる、しかも受講科目に制限は無いということがわかりました。

他にも大学院を調べてみると、名だたる大学はどこも経営管理大学院があるようです。ホームページからみてみると正直どこも変わりがないようにみえましたので、国内の認知度が高い京都大学の経営管理大学院を目指して、受講することを漠然と考え始めました。

2.どういう入学経路があるか

+MBAの募集要項によると、受講して単位を取得していても自動的に入学できるわけではないことが記載されています。
他の受験生と同じく試験を経て入学が許可されると書いてあります。

同HPの入試情報によると大きく4つの経路があることがわかります。
一般選抜
特別選抜(+MBA生特別選抜含む)

観光経営科学コース特別選抜
国際プログラム群(i-PM・i-BAプログラム)

一般選抜は、大学卒業後の新卒生が直接進学することを想定しているようです。
特別選抜は、社会人対象で実務経験がある人を対象にしています。+MBAを含むと書いてあるのでぼくはここのカテゴリーが一番可能性がありそうです。
観光経営科学コース特別選抜は、観光業に携わる人の専門コース。
国際プログラムは留学生対象。

だいたいこんな感じで分かれていることが理解できました。

3.倍率は?

2021年はこんな感じです。

一般選抜は別格に倍率が高いのですが、他は2.3倍~3.5倍と比較的低くなっています。これなら自分もなんとかなるかもと思いました。

早速+MBA制度に申し込もうと思いましたが申請期限が過ぎていたため、時期を待ち申請しました。
+MBA受講のための試験は面接のみの簡単なもので、僕の場合、他研究科で修士を取得済であることもありMBAの単位取得も大丈夫だろうと判断されたのか(ぼくの妄想です)、特段質問もなく終わりました。後日合格通知を受け取り、晴れてMBAの受講ができるようになりました。

4.入学までの戦略

入学後は下記のようにいくつかのコースプログラムに分かれて授業を受けたり、研究室のゼミに入り研究もしていきます。

同HP「教育」より

1-4のプログラムの内容をみてみましょう。

1.ビジネス・リーダーシッププログラム
<戦略的優位性の実現>
激化するグローバル競争の中で、いかにして強いリーダーシップを確立し戦略的優位性を実現するか、理論と実践の融合を目指します。
2.サービス&ホスピタリティプログラム
<高度サービス社会をリードする人材育成>
経営のサービス化・情報化が進展する中、サービス能力開発やサービスコンピタンスの活用を重視したマネジメント人材の教育を行います。
3.プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム
<多様な能力を持つプロジェクトマネージャーの育成>
国際的な大規模プロジェクト、新規技術開発、情報システム開発などにおいて、国際的な感覚と多様な経営能力を持った“プロジェクトマネージャー”を育成します。
4.ファイナンス・会計プログラム
<ファイナンスと会計を二軸とした専門的能力の開発>
ファイナンスと会計の両方に強い公認会計士、会計に強いアセットマネジメント会社のファンド・マネージャーなどの会計・財務のエキスパートを育成します。

なんだかどれもカッコいいので、迷ってしまいます。プログラムを決めるのは入学後で良いので、まずは単位取得していきます。

単位には、基礎科目という経営管理に関する基本を学ぶ講義、専門科目という主に理論の研究をされている先生からの講義、実務科目という一流会社の経営者を読んで講義を受けるといった科目群に分かれています。

ぼくは卒業までを見据えて、必要となる科目を受講し履修しました。この内容についてはまた記事にしていきたいと思います。

入学前に履修しておくメリットはかなり大きいと思っています。
1 単位取得していい成績をとっておくと受験時いい印象を与えられる
2 教授と顔見知りになれる
3 仮に一般試験を受験する場合、どの先生が問題を作りどんな答えを求めているかおおよそ分かる

このことは、科目履修生にも当てはまると思います。
他の大学でも同じ状況だと思いますので、大学院入学を考えたらとりあえず単位取得だけでもしてみるのがおススメです。費用も国立大学なら1科目1万円程度とお安くなっています。

このようなページもありますので気になる方は調べてみてください。個人的には社会人の学び直しに非常に良いと思うので、もっと科目等履修生制度がもっと認知されることを願っています。

5.実際の試験の雰囲気

今度は入試について書いていきます。
ここ数年は新型コ〇ナウイルス感染症の影響で面接はZOOMでやっています。出願には英語スコアが必要ですので、ぼくの場合TOEICを夏に受けました。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。ダンさんの英語動画で磨いた英語耳で、なんとか足を引っ張らない程度のスコアをとることができました。
コ○ナ禍による特別措置で募集要項にはスコア化はせず参考資料にする、出せないなら理由書を提出すれば免除と書いてありました。
念のためオンライン説明会の時に聞いてみたところ、入試担当の教授が「スコア化はしないけどmissing dataになってしまうので出したほうが良い。きわめて重要」とおっしゃっていました。あぶねー、危うく理由をつけてスコアが出せないと申請してしまうところでした(笑)
なお、記事でどの程度の目標点数にすればよいかの分析もしていますのでご参考にみてください。

あとは出願書類を出して、受験料をクレジットカードで支払い当日です。
さらっと書きましたが出願書類の「学修計画書」が大変です。内容は、

(設問1) 今まで関わってきた社会人としての経験等について特筆すべきものを具体的に記述しなさい。どのような仕 事等に関わり、なにを学んだか、といった点について書いてください。 (学部卒業後、就職せず大学院等に進学した場合などは、その経験をお書きください。 また、特に技術士あるいはAPECエンジニアの資格を有するものは取得年月日と取得分野を書いてくださ い。) 
(設問2) 本教育部の志望動機について記述しなさい。 
(設問3) 修了後の進路希望、学んだことを生かしてどのように社会的に活躍しようという意思を持っているか、につ いて記述しなさい。 
(設問4) 現代のマネジメントの課題は何か、自分がもっとも重要な課題であると考え、その解決のために関わってい きたいと考えている課題について説明しなさい。 
(設問5) 自己アピールについて自由に記述しなさい。

学修計画書より

手書きでA4に7枚程度びっしり記入する必要があります。
だいたい3か月くらいかけてWordに書き溜めておき、整理して手書きで書きました。

最初は自分の生い立ちを書いていき、どういう事を学んで実務経験があるかを書き出しておいた方が良いと思います。その上で上の内容の設問に合わせて肉付けし、最後に設問の順に並べ替えるといい感じに仕上がると思います。気をつけたことは、それぞれの設問と全体が一貫した内容であることです。全体を読んで人物像と考えが伝わるようにまとめましょう。

ZOOMの面接は、開始予定時間が20分ほど押してのスタートです。ZOOM IDが間違っていないかヒヤヒヤして待っていました。土曜日午前の業務中でしたので、一旦業務も止めています。無事ZOOMがオンになると受講した科目の教授の顔が笑。
その科目はA評価をもらえた(結果が分かったのは試験後ですが)からか、志望動機と学修計画書に書いたアピールを口頭で話しました。
割とそっけない雰囲気で10分ほどで終了しました。

6.合格通知!


HPでの合格発表まで1ヶ月の期間があります。なんとなく落ち着かない日々でした。意味もなく公式HPをみたりしました。
+MBA生だと学生しか見ることができないホームページにアクセスしたりできますので情報を探っていましたが、当然合格に関する情報は何もありませんでした笑。
この意味でも履修生は一歩有利です(?笑)。

合格発表当日は、車の中からHPにアクセスして確認しました。自分の受験番号を見つけ、一安心。受験番号と合格人数から大体の倍率をみてみても例年通りのようでした。

7.入学後学ぶこと

まずは卒業に必須の単位を、前期でガバッと取ってしまいます。
ゼミも大体目星をつけています。
ぼくはMBAは必ず人生にプラスになると信じています。
貴重な人脈も得られるでしょうし、英語の必須科目もあるので英語力も向上します。
また今後MBAについても情報発信していきたいと思います。

・・・ここまで記載しておいて以後の記事が書けておらず申し訳ありません(2024.1.16追記)。
結果的には1年短縮で無事卒業となりました。学問的学びはもちろん、同門のつながりは卒業後も続いています。そしてビジネスのきっかけにもきちんとなっています。それはまた別の記事で触れていけたらと思います。
もし京大MBAでご質問がありましたら気軽にコメントください。記事を書くモチベーションになるかもしれません。

記事が少しでも面白いと思われたらイイね、スキしてもらえると嬉しいです^ - ^




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