小川前福岡県知事が肺がんで逝去

 任期途中で、知事の職を辞し肺腺がんの療養を続けていた、前福岡県知事の小川洋氏が逝去した。年齢はまだ72歳ということで、惜しまれる。今年に2月に肺腺がんを公表し、3月には職を辞して療養に専念していたので、快復することを祈っていたが、還らぬ人となった。

 一度、休んで療養していた際には、検査入院という報道だったと思うが、その際にすでに肺腺がんは判明していたものと思われる。通産官僚として、特許庁長官を務めるなどした後に、福岡県知事となり3期約10年を知事として務め地域に貢献いただいた。

 がんに罹患しなければ、まだまだ活躍することだったに違いないが、福岡県の発展は、全国的にみても目を見張るものがあった。東南アジアからの窓口としても発展しており、クルーズ船の寄港をはじめインバウンド観光で海外客の入りこみは、博多港も福岡空港も大きな伸びを示していた。

 しかし、辞任までの1年間は、新型コロナ感染症への対応に追われていたことを記憶している。インバウンドどころではなくなったこの2年間、福岡市をはじめ県内の情勢も大きく変わっている。ようやく、感染者数も一けた台に収束してきたときに、この訃報であった。

 同氏は、平成29年8月にも肝細胞がんを切除のため入院療養し職務に復帰していたので、相当に健康に気をつけていたものと思われるが、喫煙習慣はあったものと思われ、たばこをやめられなかったのかも知れない。早期発見により肺腺がんも治療は可能と聞いていたが、なかなか難しい位置にがんがあったのであろうか。

 仕事でお見かけした人でもあり、がん経験者としても残念だ。ご冥福を祈りたい。

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深山幽谷華自紅
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