皆勤手当と減給制裁
おはコンバにちわ。
デコピン@しゃろーしです。
小学校時代に編み出した如何なる時間帯でも使える挨拶です。
良かったら使ってみてください。
如何なる時間帯に使っても白い目で見られます。
給与計算から見えるもの
社労士事務所の仕事の一つとして給与計算という業務があります。
一部を除いてほぼ全ての会社が受託しているのではないでしょうか。
社労士事務所にとっては毎月決まった顧問報酬が取れるので、結構ありがたい業務です。
給与計算は文字通り給料を計算する仕事なのですが、自分はこの業界に入るまでここまで手間がかかる作業とは思いませんでした。
ボタンひとつポチッとなと押せば一発で計算できて、明細まで出来上がると思っていました、ゴメンナサイ。
給与計算は作業的に大変な割に、ミスが許されないのと、納期が決まってるのでかなり気を使いますが、その会社独自のルールや色んな手当などを見ていると会社の特性みたいなのが読み取れて分析好きな自分としては結構面白いです。
特性の他にも勤怠の取り方や、時間数で経営者の考えや、会社の状態なんかも読み取れたりします。
あー、残業はつけないのに遅刻は引くのね。とか、
欠勤控除しないなんて余裕出てきてるなぁとか。
データから傾向を読む。みたいな。
休むと減る手当
給与計算担当者は結構な確率で遭遇する手当があります。
それが皆勤手当です。
大企業で導入している企業は少ないですが、
中小企業では良く見ます。
この手当は日本的と言うか、時代錯誤な手当だと日々思います。
毎日きたらお金を渡すってラジオ体操かよ。
欠勤控除という制度があるのに何のためにあるのでしょう。
挙げ句の果てに
『この休みは病欠なので、皆勤手当はカットなしで』
と言われた日には。
経営者の恣意的に運用されているイケてない手当の典型です。
同一労働同一賃金の観点からも運用するのはリスクがあるのでコレから立ち上げの会社は安易に導入しないほうがいいです。
最低賃金の基礎からも除かないとダメですからね。
皆勤手当で支給するくらいなら基本給に振ったほうがいいのです。
減るんじゃない、実は増える手当
経営者の方はよく皆勤手当をカットしておいてと指示されます。
欠勤したら罰として減らしていく認識なのでしょう。
体感ですが、ほぼ全ての経営者の方は皆勤手当は基本支給するものをカットしていく手当だと認識されてます。
しかしこの認識はちょっと危険です。
実際にお金を払えば一緒なのですが、本来1万円なのをカットして5千円払うのと、
本来0円なのを5千円払うのでは意味合いが違ってきます。
なぜならヘタをすると皆勤手当のカットが減給制裁と捉えられる可能性を孕んでいるからです。
減給制裁できるのは1日につき平均賃金の2分の1が限度ですから、皆勤手当で欠勤1日につき1万円引いているような会社は日当2万円かという話になります。
訴訟なったときにリスクになるので経営者の方には日頃から皆勤手当のカットという表現は避けて、
皆勤手当は支給する手当と言う認識をもってもらったほうがいいかも知れせんね。
所定労働日数を全て出勤した際に支給する不安定な手当なので、最低賃金法上は参入されないが、割増賃金の算定基礎には入るのです。
現代社会において皆勤手当という人参をぶら下げないと出勤してくる人がいないような無法者集団の会社は少ないと思うので、導入している会社はできるだけ基本給に振っていったほうが良いでしょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。