金山杏佑子 / 社労士

スタートアップの労務に取り組む社会保険労務士事務所ヨルベを経営しています。noteの目標は「人事労務をわかりやすく」。

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  • 社労士が労務ニュースを10分で解説するpodcast

    配信しているポッドキャストの文字起こしです。労務関連の基礎知識をわかりやすく習得することを目指しています。

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スタートアップこそ社労士を活用すべき理由〜スタートアップの労務マップ

リソースが限られる立ち上げ期こそ人事労務手続が重要です社会保険労務士事務所ヨルベのかなやま(@kanayama_sr)です。 スタートアップの労務管理を主要業務の一つとしています。ベンチャーキャピタリストとのやり取りの中で、スタートアップの労務管理の難しさと重要性を実感したことから、開所時から重点を置いています。各種アクセラレータープログラムのメンター等の活動や発信活動も積極的に行っています。 会社の立ち上げ期から社労士を活用する会社は決して多くはありません。 限られたリ

    • Startup Nextに「経営と育児の両立」にかかる記事をご掲載いただきました

      「スタートアップのネクストステージ・ネクストジェネレーション」をテーマに未来を考え、作るメディア「Startup Next(スタートアップネクスト)」に、【スタートアップエコシステム成長の鍵を握る「経営と育児の両立」の課題と改善案】と題する記事をご掲載いただきました。 近年、「働き方改革」の一環として、育児・介護休業法の法改正が相次いで行われ、育児と仕事の両立を支援する施策が強化されてきています。 一方で、雇用保険の加入対象ではない経営者(取締役)は、育児休業にかかる制度

      • スタートアップ×労務の現在地

        社労士の金山です。 2024年7月4日〜6日に開催されたIVS@京都で、 【スタートアップ×労務の現在地:経営者・IPOプレイヤーは「労務」にどう向き合うべきか】 というテーマで登壇しました。働き方改革がスタートした2019年に社労士事務所を開業し一貫してスタートアップの労務支援を続けてきた私にとって、スタートアップのカンファレンスで労務のテーマを取り上げていただけるのは非常に嬉しい機会でした。 ご一緒したスピーカーは法律事務所ZeLoで人事労務部門(労務チーム)の統括責

        • 【実務チェックリスト付き】2024年の法改正 まとめ

          本スライドの目的は、2024年施行の法改正のPointとTodoを理解することです。 2024年の改正事項は6点です。うち、4月から適用されるものが5点。 建設業、運送業、医療業界の「2024年問題」は、「働き方改革」に伴う2019年からの法改正について、5年間の猶予措置が設けられていたことに関連するものです。 対象企業の段階的拡大に関するものが「障害者雇用率の段階的引き上げ」と「社会保険の適用対象者の拡大」。 裁量労働制についても、専門業務型も含めて本人同意が前提と

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        • 社労士が労務ニュースを10分で解説するpodcast
          21本

        記事

          ボイストレーニングで想定外の打ち手に出会った日の日記

          東京駅の人混みに漂う悩みたちをギュッとつまんで一つの箱に入れたら私、くらい悩みの塊である自己認識がある(自意識の大きさ、恐ろしい)。そんな中で、長らく解決に至らず、足元で深刻さを増していたのが「声の小ささ」だ。 より正確には、「ハイブリッド会議でマイクと距離がある時のマイクへの声の拾われなさ」。 学生の時以来10年ぶりに会った友人に「人を驚かさない、優しい声をしているね」と言われて悦に浸ってみたり、そうだそうだ、平和主義な自分の性格にマッチした声なんだ、と自分を奮い立たせ

          ボイストレーニングで想定外の打ち手に出会った日の日記

          2023年執筆記事一覧

          2023年は雑誌媒体をメインに記事を寄稿しました。合計7件なので、2月に1記事ペースでした。(自分のnote記事2件を含めると9件。) テーマとしてはChatGPT、そして採用が中心。いずれももう少し自分なりの見解を深めたい分野です。 ご関心があるものがあれば、是非ご一読いただけると嬉しいです。 ■雑誌 ・2023/3 開業社会保険労務士専門誌 SR 第69号  「特集2 私が使っているDXツール フルリモート事務所の視点」 ・2023/4 note  「ChatGP

          2023年執筆記事一覧

          社労士を監査役に選任する利点について

          私は現在、スタートアップの常勤監査役を務めています。バックグラウンドは法学部出身で、銀行、法律事務所での勤務経験をもつ社労士です。(就任にあたって法務、会計、監査の基礎知識、特に会計監査/内部統制監査については時間をかけて継続的に学びました。) 企業(ここでは特にスタートアップ)が社労士を監査役に選任することでどのような利点があるか、という問いは、人的資本の重要性が高まっている中で企業が人事労務観点とどのように向き合うか、という重要な問いにつながるヒントとなると考えています

          社労士を監査役に選任する利点について

          株式会社日本法令様にてセミナー動画を配信中です

          「流れをいち早く掴む! ChatGPT登場で変わる社労士のあり方」と題して、セミナー動画を配信させていただきました。 セミナー配信の元になったのはこちらのnoteです。 ChatGPTの仕組みや活用法を正しく伝えるべく、株式会社スニフアウト様に技術監修をお願いしました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。 スライドの一部をご紹介します。 プロンプトの使用例や社労士の業務への影響、なども事例を挙げて解説しているので是非。 セミナーの中でも触れておりますが、ChatG

          株式会社日本法令様にてセミナー動画を配信中です

          ChatGPT時代の士業として思うこと

          ChatGPTが楽しい。 使いこなしているとはまだ到底言えないものの、自分の脳みそが広がったような、手足が伸びたようなワクワクを既に十分すぎるほど感じています。 一方で、技術の飛躍的進歩が報じられると真っ先に周囲から職業の継続を心配されるのが士業です。 AIブームは通算4回目と言われているが、過去3回も同じやり取りが繰り返されてきたはず。しかしながら、今回は単なるブームではなく社会現象であり、シンギュラリティ*の始まりだとも言われているらしい。 そこで、ChatGPT時

          ChatGPT時代の士業として思うこと

          「就業規則は社員が10人になったら作成すれば良い」、○か×か?

          正解は○です。労働基準法は、常時10人以上の社員を雇用する事業者に対し、就業規則の作成・届出義務を課しています(第89条)。 では、次のような設問だとどうでしょう? よく耳にする問いですが、これに対する回答は、正直、○も×もあり得ると思います。(教習所の筆記試験問題で出てきたら、いろんなケースを想像してしまって、すぐに答える自信がない) 会社が働き方にかかるルールを網羅的に定めておくこと、そしてそれを社員側もいつでも確認できるようにしておくことは、働きやすい職場環境作り

          「就業規則は社員が10人になったら作成すれば良い」、○か×か?

          2021年に執筆した記事のまとめ

          開業社労士として最優先はクライアントワークですが、業務の質を向上させるべく執筆にも取り組んできました。2021年でどのような内容を書いてきたのかなという振り返りの意味を込めてリンクを集めてみます。 1月11日|note 3月12日|経営ノウハウの泉 4月13日|経営ノウハウの泉 6月8日|経営ノウハウの泉 6月29日|経営ノウハウの泉 8月4日|ツギノジダイ 8月11日|経営ノウハウの泉

          2021年に執筆した記事のまとめ

          はじめての社員の産休・育休 経営者と労務担当者が知っておきたいこと

          労務 Advent Calendar 2021、9日目の記事です! 社会保険労務士事務所ヨルベのかなやま(@kanayama_sr)です。 社労士として、主に創業期のスタートアップの労務をお手伝いしています。そのため、はじめて直面するものについてご相談いただく場面がとても多いです。 例えば、はじめて会社を作ったとき、 それから、はじめて人を雇用したとき、 など。 会社を作って、人が増えて…会社の成長とともに発生する労務タスクにはさまざまなものがありますが、それらを

          はじめての社員の産休・育休 経営者と労務担当者が知っておきたいこと

          入社日に年次有給休暇を前倒し付与する際の注意点

          入社日に年次有給休暇を付与するルールにしたい年次有給休暇について、労働基準法では、入社して6ヶ月が経過した時点で初回の付与がなされるルールになっています。そのため、入社から半年以内の従業員が怪我や病気、急な私用を理由に会社を休むときには、有給休暇がないので原則「欠勤」として扱うこととなります。 そういった事象を防ぐために、入社日(▶︎もしくは、3ヶ月の試用期間が終わって本採用となったタイミング、などとしている例もあります)の時点で一定日数の有給休暇を付与する、というルールを

          入社日に年次有給休暇を前倒し付与する際の注意点

          男性の育児休業が取得しやすくなる? 育児・介護休業法の改正内容まとめ

          2021年6月に、育児・介護休業法が改正されました。 今回の改正における最も大きな変化は、男性の取得を促進するための新たな育児休業の枠組みが作られた、という点です。この枠組みは「男性版産休」といったキーワードでも報じられています。 育児休業の現在改正内容を確認する前に、現在の育児休業取得状況を概観します。 2020年度において、女性の育児休業取得率は81.6%、男性の育児休業取得率は12.65%となっています。📊 男性の育休取得率は大幅な上昇傾向にある一方で、取得者の

          男性の育児休業が取得しやすくなる? 育児・介護休業法の改正内容まとめ

          【ToDoリスト付】はじめて正社員を雇用するときのToDo一覧

          ToDoリストはこちらからダウンロードできます。 「正社員」とは?「はじめて正社員を雇用する」際に、労務面で発生するタスクには、どのようなものがあるでしょうか。 特にスタートアップの場合、次のようなタイミングで、正社員雇用を検討することが多い印象を受けます。 上記は必ずしも正社員に限った話ではありませんが、よりイメージしやすくなるよう、今回は「はじめて正社員を雇用する」場面を想定してみます。 なお、「『正社員』の定義は何ですか?」という質問をよく受けますが、実は、法律

          【ToDoリスト付】はじめて正社員を雇用するときのToDo一覧

          賞与から引かれているものはなに? 賞与明細の見方

          社労士のかなやまです。今回は、賞与明細の見方、つまり、賞与から何が控除されているか、差引支給額がどうやって計算されているのか、について話をしたいと思います。よろしくお願いします。 (この記事は、12月5日に配信したポッドキャストの文字起こしを元に作成しています。) 何を賞与と扱うのか? 給与との違い 賞与というのはボーナスのことなんですけれども、社会保険上の定義というか、扱い方としては、毎月の給与とは別に「3ヶ月を超える期間ごとに支払うもの」を賞与として扱うというルールに

          賞与から引かれているものはなに? 賞与明細の見方