見出し画像

先進技術の真っ先を走るゲーム業界

10年以上前から、外国人の私が日本に来る前から気づいたことの一つは、
ゲーム業界は3D、仮装化、シミュレーションを含めAIまで、様々な先端技術を適用しているということでした。

私がAIを自動車業界で適用させる仕事をすることになっていることもあり、
休みの日だったということもあり、先日の3連休の最終日には二子玉川の蔦屋家電のイベントスペースで「スクエア・エニックスのAI」という本の著者の方々が本を紹介するイベントに参加しました。

ある意味、究極な攻略本な技術書

ゲーム中に攻略本は読まないタイプでしたが、たまにバグか行き詰まりかがわからない時には先人たちのオンラインの攻略情報を参考にしていました。普段ゲームをしながら、
・どうやって私のゲームプレーの評価を付けているんだ?
・何故このルートでは敵にでくわさないのか?
・何故ちょうどここでイベントが発生するのか?
と言った細々な疑問は抱いていたのですが、このようなゲームの裏側を体系的に知れるある意味究極の攻略本でした。

イベント自体はゲーム業界の仕事に関してあんまり知らない人でもわかりやすい概念で説明していただけましたが、個人的には結構どこかの工学系の学会、もしくは、すごく丁寧に説明される授業を受講してきたような感覚もありました。著者の三宅さんは大学の先生でありながら、ゲーム業界の研究開発にも参加されていながら、人工知能学会の委員の方でもあるらしく、そう感じた訳もわかるような気がしました。

My childhoodを作ってくれたゲームを手がけた方に会える

スクエア・エニックスのゲームと言えば世界的に有名な作品も多く、ドラクエシリーズ、Final Fantasyシリーズと言ったものがあるかと思いますが、この本の著者の方々の中にはスクエニだけではなく、NamcoやKojimaのような他のゲーム会社でも貢献をされていた方々もいらっしゃるようです。
イベントでのご紹介の中に著者の方々が過去手がけたゲーム作品も一瞬紹介いただいていたので、
・三宅さんが手がけたアイル村やファイナルファンタジー
・水野さんが手がけたメタルギア
の作品を中学生の頃から遊んでいたファンの一人として、いい作品を世の中に出してくださったことへの感謝と尊敬と光栄というか、15年くらい前中学生だった私と遊んでくれた大人たちと会えた瞬間で複雑な気持ちになったり嬉しかったです。このような研究や開発の道を一筋、世の中にインパクトを与えながら仕事を続けられていること自体も、とても素晴らしいことであると思いました。

水野さんが過去OMRONさんとコラボした卓球をするAIロボットも、スポーツとゲームは同類であることも再認識しました。将来はAIロボットがオリンピック選手のコーチにもなれるのではないかなとか、AIと磨かれたオリンピック選手は化け物くらいスキル高そうとも思いました。

水野さんや宗さんからは就活イベントのようなトピックで著者の方々が何故今ゲーム業界でAIの仕事をしているのかについての話もあって、学生時代は少し違った専攻の勉強をされていながら、ある機会にゲーム業界だったりAIの仕事について知り、会社でもご自身の意思もしっかり伝えていたりして、現職に至っているという運命的な話もありました。私ももし大学専攻として電気電子系を選ばなかったのなら、恐らく情報系を学んだのかなと。また、そうなったのならきっとゲーム業界にも就活当時に頭を突っ込んでたのではないかなとも思いました。学問というのは確かに繋がっていて、結局は何かに好奇心を持ち、それをいずれ仕事にする前のきっかけ作りの道でしかないと共感しました。

最後には本にイベントに登壇いただいた方々と共同著者の森さんからもサインをいただけたり、ずっと持っておきたい本の一つになりました。表紙のクラウドさんなので飾って絵にもなるのかなと。

ゲーム業界が取り入れる人の感情を理解するAI

面白く衝撃的だったゲームの裏側には、メタAI(FacebookのMetaではない)というゲームの世界で起きていることを知っている神様や、プレーヤーの感情を理解するための仕組みや、プレーヤーが挫けないくらいまで頑張らせて達成感を味合わせるような親心的ながからくりが仕込まれているというのがありました。
 ずっとゲームをプレーする側として、大変だったボス戦をやっとクリアすると、まるで自分のスキルが良かったためだったかのように達成感でウハウハになったこともありましたが、この本を読んだあとはそう簡単に調子に乗ってはならないという謙虚さを学ぶことができました。

質問には「自分だけのゲームをプレーしたい派?全員が同じゲームをして話し合いたい派?」の面白い質問もあったのですが、個人的にはその両方を合わせた方が良いと思いながら、やっぱりストーリーのあるゲームならプレー後に知り合いやコミュニティーと話し合って流行るカルチャーもあるので同じゲームをして話し合いたい派に手を挙げました。でも、AIが私を十分理解して、私だけのためにテーラーメードしてくれたゲームがあるなら、絶対それはプレーしてみたいなと思っています。例えば、ドラえもんの映画のような「めちゃめちゃ泣けて全米が泣いたゲーム」をプレーしてみたい。

現実には存在しない仮想のセンサで人の感情も読まれてしまう時代に、自動車業界はまだまだ先が遠いなとも思ったり、だからこそチャレンジできてワクワクするところもあって面白いと思ったり。いずれ私も、手がけたものを本に出せるくらいに専門性と成果も増やして、経験値を語れるくらいの立場になりたいと思ったり。これをきっかけに、来年はもっと広い・新しいゲームのことを知りたくてTGSにも行ってみて、他の業界のAI動向も継続的に観察してみたいと思いました。

著者の方々、イベント主催の方々、
様々なものを勉強させていただき、誠にありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集