E-3.駅そば
数ある駅そばの中でも正真正銘本物の駅そばといえば
亀嵩そば
「扇屋そば」でしょう!
特徴は、「石臼でそば粉を挽き、奥出雲の天然水を使用して、手打ちで仕上げたこしのあるそば」です。
駅そばといっても、立ち食いそばではありません。
亀嵩駅の駅舎の中、それもふつうだったら駅員さんしか入ることができない、駅務室の中でゆったり座って食べることができます。
次に、
駅前そばなら「八川そば」でしょう!
特徴は、八川の蕎麦打ち名人のおばあさんから指導を受けた「田舎の味」です。
お店に入るとご主人がそばを打っている部屋が目に飛び込んできます。
今となっては、駅前というよりは「八川そば」のお店の裏が八川駅といった方が適切かもしれません。
お店と駅が一体となったような配置になっています。
以上2軒、どちらのお店も列車の時刻に合わせて木次線のホームまでそば弁当を配達してくれるので、列車から降りずに本格出雲そばを味わうことが出来ます。
以前であれば、たくさんの駅で目にすることができたホームの駅そば。
ホーム以外でも、改札口の近くにも駅そばがありました。
地方のローカル線の駅の待合室にもあった駅そば。
そんな駅で食べられるお蕎麦屋さんが本当に少なくなりました。
ひと昔の特急列車や新幹線には必ず連結されていた食堂車も、現在は定期列車にその姿はありません。
駅そばを目にする機会が減ったのも自然な成り行きなのでしょうね。
そんな中で、今でもホームの立ち食いそば屋さんとして頑張っているのが、今回写真をおかりした我孫子駅「弥生軒」の駅そば。
この「弥生軒」は裸の大将こと、あの山下清画伯が働いていたことでも有名ですが、駅そばでは何といっても写真の「唐揚そば」が有名です。
大きな鶏のから揚げが、まさにどかーんとお蕎麦の上にのっています。
小食の人ならこの唐揚げだけでおなかがいっぱいになるくらいの大きさがあります。
メニューにはこの唐揚げが2個入っているものもありますが、自分ならとても食べきれないと思います。
そして、このタイミングで投稿するのなら絶対に忘れてならないのがこちらのニュース。
残念ながら令和3年2月に閉店してしまった音威子府駅「常盤軒」の駅そば。
黒い麺と黒いだし汁が特徴。ソバの実の甘皮まで使って製麺した味わい深い真っ黒な麺で、北の大地で冷えた体を温めてくれました。
そんな音威子府駅そばが令和4年8月20日、21日の2日間だけ限定復活しているとのこと。
お近くの方はぜひ、あの懐かしい味と再会して下さい。
・・・
粉雪が舞うホームで食べた駅そば、車内持込容器に作ってもらい列車の中で食べた駅そば、乗り継ぎ時間に急いで食べた駅そば・・・
駅そばの思い出はまだまだたくさんありますが、それはまた別の機会に!
一口メモ
亀嵩駅 (かめだけ)
木次線 島根県奥出雲町
八川駅 (やかわ)
木次線 島根県奥出雲町
我孫子駅 (あびこ)
常磐線・成田線 千葉県我孫子市
音威子府駅 (おといねっぷ)
宗谷本線・旧天北線 北海道音威子府村