「気」の正体
私は調理場という戦場という、フレンチのシェフ斉須政雄さんの本を自分のバイブルとしてもう10年以上持っています。
この本は私の人生で1番大事な本で、異国の地で切磋琢磨する斉須さんの話に留学当初とても勇気付けられ、私の価値観は彼の哲学に大きく影響されたと思います。
初めて本を読んでから10年後、斉須シェフのレストラン、コート・ドールにも伺いました。実は斉須シェフに以前お手紙を送り、なんとご丁寧にお返事をいただいたことがあり、レストランに伺った際調理場も見せていただきました。
サービスの直後なのに、どこを見ても野菜くず1つ落ちていない、ぴかぴかに磨かれた調理場。
あのコート・ドールの調理場の空気が、ずっと何かに似ているなと思ってたのだけど、ある時ふと気づいた。
「あ、神社に似ているんだ・・・」
手が行き届いている、掃除が行き届いているコート・ドールは、良い気に満ち溢れていて、聖域のような場所でした。
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たくさんの愛情と関心が向けられている場所は、それがどんな場所でも聖域となる。
人もきっと同じで、愛情と関心が向けられているものは良い気を発するものなのでしょう。
人が見て心地いい、気のいい人になるためには、やっぱり自分に愛情と関心を持っていないといけないなと思います。
自分の心、体にきちんと関心を持ち愛情を持っていれば、「気のいい」人に、わたしもなれるのかもしれない。