私が、「こうしたい」ではなく、「こうする」、と決めたこと。
何日か前のこと、私は、ある重要なことに気がついた。
それは、「私は、自分のやりたいことについてはっきりさせてはいるけれど、『こうしたい』と思っているだけで、『こうする』と決めてはいない」、ということだった。
「こうしたい」という気持ちを認めただけで決めたような気持ちになり、満足していただけだ、と。
そこで、私はさっそく、こうしたい、を、こうする、に変えて、それをノートに書きとめた。
書いただけで、気分がとてもすっきりした。
世界が、以前とは変わって見えたくらいの出来事だった。
しかし、このあとにまた、新展開があった。
私は急に、ある二人の女性のそれぞれのエピソードを、同時に思い出したのである。
その二人の女性とは、アナイス・ニンと、赤木かん子である。
まず、アナイス・ニンから。
彼女はあるとき、自分の書いたものを出版社に拒否された。
そこで彼女は、それなら自分で本を印刷して出版しよう、と決意し、そのとおりにしたのである。
(アナイス・ニンコレクション 別巻 心やさしき男性を讃えて」鳥影社)
次に、赤木かん子。
これは、晶文社より出ていた「BOOK術 子供の本がいちばん!」に書かれていたことである。今、手元に本がないので細かい点があやふやなのだが、以下のような内容であった。
ある年の暮れ、彼女は、「年賀状の代わりに雑誌をつくってみんなに読んでもらおう」と突然思い立つ。
そこで、子供の本への熱い思いを手書きで書いてそれをコピーして綴じ、強引に(?)「雑誌をつくった」のである!
これがきっかけで赤木かん子は、「本の探偵」をはじめることとなる。(仕事の内容は、「子供の頃に読んだ本でタイトルも出版社も何もわからない本」について調べること)
このエピソードに刺激されたのだろうか?
私は、自分が「こうする」、と決めたことを、ノートだけでなくnoteのほうにも書きたくなった。
そういったわけで、ここに、はっきりと書いておく。
私は、自分が書いた小説を出版「したい」、と思っていたけれど、そうではなくて、出版「する」。
それも、自分独自のやり方で、出版する。
・・・そもそも、私はずっと前から、世間や他人のつくったやり方を拒否して自分で新しいことを成し遂げた人たちに興味を持っていた。
そして漠然と、自分もそうありたい、と思っていた。
既存のやり方やシステムにあわせ、その枠の中で何かをするのではなく、自分のやり方で自分の好きなことをやりたい、と。
言ってみればそれは、自分を中心に自分仕様の世界をつくること。
私が小説を書いて、それを出版社に送らずnoteに公開したのも、自由に書きたかったから。
締め切り、枚数、どのジャンルに属するか、ということなどにいっさい縛られず、なんの制限もなく書きたかったからである。
本を出版するなら従来のやりかたではなく自分のやり方で出版したい、というのは、ずっと前から、考えていた。
・・・それからもうひとつ、この計画は一人ではできないので、協力者が大勢欲しい、ということも。
そう考えるようになったのは、フィギュアスケートのコーチとして有名なブライアン・オーサーの本、「チーム・ブライアン」(講談社)を読んだことがきっかけである。
この本で最も興味深かったのは、ブライアン・オーサーの、「選手を育てるためには、各分野のすぐれた人材をそろえている一流企業のようなシステムや仲間が必要」という意味の発言だった。
どんなにすぐれた選手でも一人ではメダルはとれない。だから、「チーム」をつくって選手を全方位からサポートしなければならない、というわけだ。
これを読んだとき私は、自分が本を出版するために、このように全方位からサポートしてくれる人たちがいたらいいな、と思ったのだ。
それならなぜ普通の出版社ではだめなのか、というと、私は、私と同じ考え方の人たち・・・つまり、「世間や他人のつくったものにあわせるのではなく、自分のやり方で自分の世界をつくる」と決めている人たちと一緒に仕事がしたいのだ。
そして私は、本の出版だけでなく、普段の生活でもこういった人間関係に支えられていたい、と、望んでいた。
では、どうやって実現するのか?
これについては、「方法」を頭で考えるのではなく、まず決めることが大事なのだということを、今の私はわかっている。
決めれば何か思いつくのだから、それを、行動に移していけばよい。
ここで、私が持っているとてもおもしろいタロットを紹介する。
クリス・アンという女性によってつくられた「ザ・ミューズタロット」というもの。
このタロットについてはクリス・アン自身が、「使い方にルールはない」と述べている。(ルールがない、というのがいい!)
さまざまな人種、容姿の女性たちがインスピレーションを与えてくれる「ミューズ」として描かれているが、すべての絵が、とても神秘的で美しい。
私はそのタロットを、何かを占うためにではなく、絵を見るために、持っている。(軽い気持ちでカードをひくこともあるが)
このタロットで私のとくに好きなカードがあるのだが、それが、下の二枚である。
左側のミューズは、自分の中から出ている色あざやかなエネルギーで、自分の理想の世界を創造している。
決めることによって素粒子が動き出し、新たな世界が形づくられている様子が描かれているようで、おもしろい。
右側は、ミューズたちが、それぞれの個性と才能でお互いに助け合い、素晴らしいものを共同創造しているさまを表現している。
私の今の心の中をそのまま描いたようなカードだと思い、ここに載せた。
最後に、あらためて、自分が、やる、こうなる、と決めたことを書いておく。
私は、自分の小説を独自のやり方で出版する。
この出版に関して、私をサポートしてくれる人々に必ず、出会える。私に必要な情報、金銭も与えられる。
私の小説は必ず、多くの人に読まれることになる。
私は自分と同じ考えの人たちとともに、好きなことをして好きな世界をつくってゆく。
とにかく、すべてを「決めて」、そのとおりにする。