黒澤明監督 『夢』より桃畑
濃いピンクの梅の蕾が膨らんできて
ちらほらと咲きはじめました。
それで黒澤明監督の『夢』の中の
『桃畑』という作品を思い出しました。
童話みたいな感じで、可愛らしいお雛様が出てくるんです☺️🌷
木を切り倒すとは?
山を切り崩すとは?
たった一本の桃の木から
そこを問うている深い物語でした。
今も、ソーラーパネルだとか、開発で
木が切られ山が切り崩されて
自然破壊に歯止めが効かなくなっています。
このまま突き進んで、人類は幸せになれるんでしょうか?
優しく桃の花が咲く世界の方が
どう考えてもいいですよね🌷
そう思う映画でした😊
そして、自然破壊。
自然破壊の行き着く先のひとつが
核汚染だと思います。
黒澤明監督の『夢』から『赤富士』という作品。
これは、絶望的な核汚染が起きてしまった直後の話でした。
人類絶滅の危機すらもたらす核兵器や
原発事故についてです。
今の日常も、漠然とした不安と、危機にいつでも隣合わせにあります。
『赤富士』はこうなってからでは遅い…というシーンを描き出していました。
想像力を刺激してくれる映画でした。
自分の率いる軍隊を全滅させてしまい、ひとり生き残った軍人が見る夢の『トンネル』も忘れられません。
亡くなった人たちとのほんとに悲しい対話があります。
だけど、『夢』の中にそっと忍ばされた『鬼哭』という作品が一番印象的でした。
わたしは黒澤明監督は『夢』の中で特にこの作品を描きたかったのではないかと思っています。人肉食の世界です。
鬼と化した人間が、人間を喰らう世界です。
人間を喰らう鬼は苦悶の姿に描かれていて
決して幸せではないのです。
人の命を踏み躙って生きても、それは
餓鬼道で、蟻地獄なんだ。というメッセージをひしひしと感じる映画でした。
そしてこれは、現実に起きていることを
痛烈に批判している映画なんだろうなと
思いました。人が人を踏み躙り支配する世界です▲
🌸🐎くんの歌詞に
『切なさの意味』という一節がありますが、
切なさが七人の侍、黒澤明監督のことを意味するとしたら、同じフレーズの中の「意味」も黒澤明監督関連だと考えてみました。
黒澤明監督 意味 で検索すると、一番多く出てくるのが『夢』なんですよね。
夢判断やフロイトの精神分析みたいな感じで、様々な解釈が出来るのがこの『夢』という作品だと思います。
赤富士、トンネル、桃畑、鬼哭
それぞれ
核、戦争、環境、人肉食=人間の蹂躙、冒涜
という重いテーマが出てきました。
春馬くんは沢山の人に『七人の侍』『夢』を
見て考えてほしいと願っていたのでしょうか…
空を見上げると、三日月がキラキラ輝いていました。
今夜も穏やかな夜になりますように。