クラスメイト・遠藤さくらに恋をした人生があまりにも尊い
先ほどアップトゥボーイさんのツイートを目にしまして。
そこに上げられていた、遠藤さくらちゃんのオフショットがあまりにも素敵で!一瞬にして心を奪われまして。
ただそれは「4期の推しはえんさくで決まり!」とかそういうこととはまた違くて。好きだったあの子のことをふと思い出した感覚というか。この世のどこかで芽生えた誰かの恋心に想い馳せてしまったというか。
「乃木坂46の4期生・遠藤さくら」ではなく「高校のクラスメイト・遠藤さくら」に恋をしたというか。恋していたことを思い出したというか。伝わるかなぁ、この感覚。多分伝わらないですね。
そこから何かブワーッと色んな感覚が駆け巡りまして。上に書いた、どこかの誰かと突然シンクロしたような、記憶がリンクした、あるいは視界をジャックしたような、そんな感覚になりまして。大げさですね。
なんというか、「遠藤さくらに想いを寄せていたクラスの男子」の気持ちになってしまいまして。同じ学校で2年弱、いや、多分二年生からクラスが同じになって1年足らず、一緒に過ごした気持ちになりまして。それがとめどなくなってしまって今筆を進めています。
例えば、一年の頃から可愛いとかスタイル良いとか言われてるから顔と名前はなんとなく知ってて、実際同じクラスになったら本当に可愛くて、出席番号順で座ると角度的に横顔見えて、だからつい授業中とかちょいちょい見ちゃうみたいな、
なんか他の女子と喋ってるのを聞くと結構天然っぽいなとか、どうやら吹奏楽部らしいとか、持ち歩いてるケース何あれ?とか思ってたらクラリネットらしいことがわかって、でもクラリネットって縦長じゃねえの?とか思って結局よくわかんないみたいな、
クラスのLINEグループ出来て、直接やり取りはできないけど、ちょっとアイコン拡大してみたりして、でも本人の写真じゃなくて何だっけこれリトグリ?とか思って、変にいじって余計な操作しないようにすぐ閉じるみたいな、
何かの拍子にふと遠藤に呼ばれて、つい驚いて、そしたら驚いたことを驚かれて、「いや…名前覚えられてると思わなかった」とか答えちゃって、「同じクラスなんだから覚えてるに決まってるじゃん」とか言われて、それで舞い上がったりするけど遠藤からしたら別に大したことじゃないのに舞い上がっちゃて、でもそれを隠したりするみたいな、
遠藤が部活で吹奏楽の大会に出るのを知って、しかもそれがBSで放送されるのを知って、「うちBS見れんじゃん!」ってテンション上がってシレッと録画して、親に「あんた珍しいの録画してるね」とか言われるけど「友達が出るから」とか曖昧に返して、いざ点けたら全体しか映らないからめっちゃ小っちゃくて誰が誰かわからないみたいな、
友達のTwitterのフォロー欄からクラスの女子のアカウント探して、それをひと通り確認してまた辿って、とかやってるうちに遠藤が映ってる写真見つけて、でもTwitterって画像保存したら向こうにわかるみたいなのあったらどうしよう…とか考えて結局閉じるみたいな、
実家のそば屋に、知らないフリして入って「あれ!?」みたいなのを期待して、女子のTwitterとか食べログでどうにか場所調べて近くまで行くけど、どうしても入れなくて、そもそも誰かに見られるかもと思うと店の目の前まで行くことすらできなくて、信号渡る前の道路の向こうから微妙に距離開けて眺めて、結局帰るみたいな、
「○○、遠藤に告白したらしいよ」みたいな話を友達から聞いて、「へー」とか答えるけど内心グワーッってなってるしでもその顛末を聞こうとすると自分の気持ちが友達にバレるかもしれないから聞けないみたいな、
結局そいつはフラれたっぽいことがわかって、でもその理由が彼氏いるとか好きな人いるとかだったら、とかも考えちゃって、好きな人……ありえないけど……まさかの……とかつい想像するけど、んなわけないことはわかりきってるみたいな、
ある日いつぶりかの風邪引いて学校休んで、しかも土日も挟んで、久しぶりに学校来たら遠藤がいなくて、「あれ?」と思いつつ下手に誰にも聞けないからちょっとそのまま過ごして、何日かしてから「最近遠藤いなくね?」みたいな感じで極力自然な感じで尋ねたら転校したことを聞かされて、
なんで、と思って詳しく聞いたら、乃木坂46のオーディションに受かったことを知って、「乃木坂!?乃木坂ってあの、欅坂とかの乃木坂!?」って驚いちゃって、友達には「いやそのくだりもう俺らがやってるからww」みたいな中途半端なお笑いかぶれみたいなイジリ方されて、
で、その後は「いなくなった悲しさ」より「アイドルになることの驚き」が勝っちゃって、変に落ち込むでもなく、感心するみたいな感じになっちゃって、でも衝撃が強いからなんかずっと考えたりして、
「遠藤さくら」で検索してみたら、ファンのつぶやきとかが出てきて、めっちゃ人気で、なんか自分が誇らしい感じにもなったり、と思ったらなんか落ち込んだり、つーかお前ら誰だよみたいな謎の怒りも湧いてきたりして、
クラスの女子が「この前さくにLINEしたら~」とか話してるのが聞こえてきて、ウッてなるけど当然そっちの会話には参加できなくて、出来る限り耳をそばだてるけどあんまよく聞こえなくて、
ちょっと東京に進学しようかなとか考えるけど、そうしたところで会えるわけじゃないし、とも考えて、でもライブとかは行けるよな、でもそれじゃただのファンじゃん、とか思ってそれじゃ意味ねえとか思って、
結局地元から行ける大学を志望することにして、塾通い始めたり部活引退したり受験に精を出すようになって、遠藤のことを考えることが前より少なくなったりして、そのままそんな感じで過ごすようになって、
そんで、ある朝、偶然点けたテレビに遠藤がちょうど出てて、「普通にテレビ出てんなあ」とか思うけど、なんかもうそこまでアレじゃなくなってて、ちょっとだけそのまま観てたら「この後新曲を披露します!」とか言うからそのまま観て、
「センターじゃん、すごいじゃん」とか思いながら観てて、「つーか他の子も可愛いな」とかも思ったりして、曲やって、曲終わって、「タイトル長くね」とか思って、でも「CD今日出るんだ、せっかくだから買おうかな」とか思って、
スマホに「帰りにタワレコ寄る」ってメモって、で普通に学校行って、終わって、ちょっと部活の後輩と喋ったりして、それでも塾までまだ時間あるからつってそのままいそいそタワレコ行って、そしたら結構派手に展開されてて、実物よりでっかくパネルに映ってるもんだからちょっと笑って、
しかも何種類もCDが並んでて、調べたら同じやつが何パターンかあるらしくて、一瞬迷ったけどタイプAがなんか買えなくてタイプB手に取って、「こいつアイドルのCD買うんだな」とか思われると思ってレジではなんかカッコつけて顔を伏せた感じで買って、袋をくるくる畳んで鞄に入れて、そのまま塾行って、
終わって家帰って、ご飯食べて、親に「先にお風呂入っちゃって」って言われるけど「後で」って返して、部屋戻って鞄からタワレコの袋出して、CD取り出して、開けようとしたらピッてなってるところが取れなくてちょっと苦戦して、ハサミでも上手くいかないから爪で無理やりやって、
でやっと開けて、そこで生写真が入ってることに気付いて、一瞬緊張するけど遠藤じゃなくて、ホッとしたようなガッカリしたような感じで、で誰なのかはわかんなくて、とりあえずiTunesにCD取り込んで、ちょっと時間かかって、
なんとなく慎重にCDケースにCD戻して、そんでやっと一曲目のタイトルをカチカチってダブルクリックして、朝聴いたのと同じ曲がPCのスピーカーから流れ出して、
聴いてたら、なんかもう同じクラスの遠藤じゃなくてアイドルの乃木坂の人だなーって思って、やっぱり「スゲー」って気持ちが勝って、そりゃそうだよなと思って、ていうか元々仲良かったわけでもないしとも思って、
とか考えてたら次の曲が始まったから一回止めて、そろそろ風呂入んないと怒られると思って、iTunes閉じて、CD本棚の隙間に適当にしまって、でも、たまに聴こうって思う。
『夜明けまで強がらなくてもいい』本日発売です。