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『ごめんねFingers crossed』/乃木坂46のパフォーマンスについて考える
今回も取り上げたいのは当然歌詞である。
なので冒頭にまず余談として、この曲のパフォーマンスに触れたい。特に注目するのはやはりセンター・遠藤さくらちゃんだ。
サムネにも使用している場面、MVにおける1サビのパフォーマンスがやはり珠玉である。この『ごめんねFingers crossed』という楽曲のダンスの美しさが最も引き出されているのはやはりここ↓だ。
(該当部分から再生します)
その立役者となったのが遠藤さくらちゃん……が身に着けている衣装である。まず、彼女の身に着けたタイトなジーンズを以てする腰つきがもう最高。
それは、単に腰が良いということではなく。そもそもこの曲のダンスが、滑らかさ、しなやかさを重点としているように思える。その滑らかでしなやかな"うねり"を基調としたダンスが、タイトなジーンズによって身体のラインが露わになっているからこそ、非常に映える。
実際の場面、1サビのダンスシーンにおいて、意図してか偶然か彼女を囲むメンバーの衣装がロングスカートである分、より真ん中の彼女の細身なシルエットに自然と注目してしまう(ここ、じっくり寄っていくカメラワークもまた秀逸)。
目に飛び込んだ彼女の、〈好きだけど〉の部分、左足を前にして正面に向いていた上体が身を隠すように横に向く瞬間。足を閉じたまま、腰がグゥイインと動くのがわかるだろう。
ねじるというかひねり上げるというか、おそらく膝の動きも駆使して、腰の横のでっぱりの辺り(腸骨)をグラインドさせる動き。
「どうなってんだ、この動き」とただただ驚きを隠せないところであるが、同じタイミングで、左肩も一瞬クッと内側に入れているのがわかる。高く上げられていた(〈指をクロス〉した)右手もまた、身体のラインに沿って滑らかに降ろされる。
この、全身の各所で描く曲線! 「S」の動き! 色気云々と言うより、人体で実現できる曲線の美しさ、それがただただ現れている。この瞬間で従来のそれを更新してしまっているくらいに思える。
それこそ、なるべく上で書き出してはみたが、とにかく腰から肩から色々な部位の動きが連動することでこのアクションは成立している。単に斜めに構えて腰をひねれば出来るものではない。その事から、遠藤さくらちゃんのポテンシャルの高さが改めて分かるし、的確に『ごめんねFingers crossed』のセンターを務めていることもまた分かる。
そして動きの秀逸さはもとより、衣装の秀逸さがここにも現れている。
両手に着けている真っ赤な指ぬきグローブである。該当の部分にて、腰を(動きに合わせて)その左手で撫で上げている。赤いグローブがポインターのごとく青いデニムの上を這うことで、そこに視線が誘導される。撫でることで腰そのものも、動きそのものも強調されてより印象的になる。
右手も同時に降ろされるために、上下から赤いS字を描いて身体の中心に向かっていくのだ。背景の鉄骨がターコイズっぽい色であることも相まって、とにかく赤色が曲線の動きと紐づいてインパクトを与えてくる。
そんな印象を持つパフォーマンスだが、サビラストの〈Fingers crossed〉の際には真っ直ぐに手を掲げ、真っ直ぐに立つ。この曲線と直線のメリハリがとにかく気持ち良く、そして、さくらちゃんのクールな目線がそれらを繋ぐ重要素であることもこの瞬間に理解できてしまうのだ。
◆
余談のつもりでパフォーマンスの好きなところに書き始めたら、気付いたら1400字も書いてしまっていた。本題は歌詞である。
以下からが本編です。ポイントはざっくり3点。
●『ごめんねFingers crossed』は「卒業ソング」
● 他の収録曲と合わせるとより"本心"がわかる
● 上の世代と下の世代を繋ぐ〈光〉三部作?
◆
(長くなりすぎたので結局分けました)
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