1154
「いつかまたきっと一緒にライブ見れる日がくるよ」
その「いつか」を、ようやく迎えることができた。
コロナ禍になり仕事の関係もあってライブハウスという空間に行けなくなってしまった妹。本人の気持ちの整理がつくまで、本人が行きたいと言うまで、無理に連れ出すのはやめようと思っていた。だから、このライブが決まって「てっちゃんのソロ、行きたい」と妹の口から聞いたとき、あぁ…やっとここまできた…と、その嬉しさをじんわりと噛み締めた。チケットを【2枚】で予約するのも久しぶりで、もうそれだけでニヤニヤした。
妹にとっては3年2ヶ月ぶりのライブハウスでのライブ。イベントなどには何度か行ったけど、こうしてガッツリのワンマンライブは本当に久しぶり。
「ライブのとき、まだみんなマスクしてる?」
この日を迎えるまで妹なりに迷ったり葛藤しながら新たな一歩を踏み出そうと決めたことはわかっていた。不安なことは一つ一つクリアにしていければと思った。
前日の夜、「いつぶり?」「恥ずかしいね」「ドキドキする」「何着ていこう?」「わたしのこと覚えとるかいな?」って少しハニカミながら嬉しそうに笑って話す妹が可愛らしかった。
ライブ中に肩を寄せあって笑ったり、時々コソコソと耳打ちしたり、顔を見合せてアイコンタクトしたり、いつも配信で見ていた妹とライブ終わりに余韻を一緒に引きずったり、「今日のあの曲よかったね」「声すごく出てたね」って、その時その場でしか味わえない感覚や感情を共有したり、、3年前は当たり前だったその一つ一つが初めてのことのように嬉しくて、幸せな気持ちになった。
久しぶりの感覚に感動して泣いちゃうんじゃないかと思ってたけど、ただただ楽しくてあっという間に時間が過ぎていった。
帰り際、次の予定があってバタバタと帰ってしまい、ちょくちょく妹のことを気にかけてくれていたてっちゃんと全然話せなかったのが少し残念だったけど、「また会えるけん」と笑って「春が咲いたらとかフィルムとかレモネードとか、新曲を生で聴けて嬉しかった」ってニコニコ話す妹。きっと1154日分の「会いたい」を2時間半のライブでしっかりと消化して「大好き」に変えたんだろうなと思う。
直接会えない時間があっても好きはきっと消えないし、身体は離れてても心は寄り添ってる。好きの力って本当に強力だ。
今年はたくさんライブをやると言ってくれた唄人羽。来月からは九州5県を回るツアーが新たに始まる。そして夏にはまた全国を回るツアーが始まる。3年分の想いをしっかりと抱えて全国を回ってくれるだろう。
会えるときに会いに行く、
それがなかなか出来ないこともある。
それでも二人はライブをやめないし、新しいアルバム制作も同時進行してる。それに来年には25周年を迎える。それぞれのタイミングが合った時に是非ライブ会場に足を運んでほしい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?