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最近の記事

エル・グレコ

エル・グレコが死んだ後のアトリエに 新しいキャンバスが一枚あったそうだ そのキャンバスには 「満足できるものはひとつもない」と 書かれてあったと

    • 夜の部屋

      夜目にながれる 紅いこえ 哀しい音をまた拾ふ 肢體をふるわせた夜 繰り返す月の瞬きに 目をとじて おぼれていく 恋のための人形 夢をかなえる女 恋をかなえるための夜に 時計の音に 混ざりあった蕾を撫でる声を 部屋にとじこめて 薄闇に目が覚めて また花びらを撫でる 柔かい風を 指先に思う 湿った花弁を優しく 撫でる薄闇を

      • 七夕

        夜が深くなるたびに星は綺麗に輝く 君はこの世界で輝く綺麗な光 ずっと抱きしめていたい

        • ティファニー

          今虎ノ門ヒルズでティファニー187年展をしているらしい  写真はティファニーが400カラットのイエローダイヤを128カラットまでカットした世界最大のイエローダイヤ。 今このダイヤは日本展示されているらしく、イエローダイヤといえばオードリー・ヘプバーンがしていたイエローダイヤの首飾りもティファニー製で有名です。 予約制で一般二千円、アプリからの予約申し込み。

        エル・グレコ

          馴染みの老舗

          名代かっぱにて とんかつ定食が有名なお店です ボリュームがありデミグラスソースが甘みがありカツが柔らかく美味しいです。 今日はフレンチに行くつもりでしたが、予約電話を入れると結婚式の予約でランチ無し 次に行くつもりの洋食亭は閉業と あちこちまわってみる事にしました。 名代かっぱは私の両親も若い頃に来ていたお店で、なんとなく足が向いてしまうのかな 今年は豊かな時間を作りたいなと

          馴染みの老舗

          美観地区にて

          本日は先日の5月31日誕生日をかねて美観地区にて大原美術館と周辺を散策 食べ歩き四軒目、和食御膳老舗から老舗天丼、カレーと締めは名大トンカツのかっぱにて 古民家内の食事の雰囲気を楽しんでます おみくじをひくと吉、恋も願いもよろしいようで 今年は食べ歩きも良いかなと 東京もいつか行きたいなと したいことを実現しよう

          美観地区にて

          フレンチの格

          雑誌で見た料理の格と迫力に、心が揺さぶられた。久しぶりに何を見てもピンとこなかった感覚が鋭く研ぎ澄まされて 職人の魂に調弦される感覚 渋谷MONOLITH 石井剛シェフの一品ですが クラシックフレンチを基盤にとのこと、芸術品の色彩を感じましたね 最近文章の物足りなさばかり感じていましたが、料理にその針路をみてしまいました。 奇異さや俗に流れない王道ミシュランの勘

          フレンチの格

          水月抄

          今 うつし身に 口火をつけて 煤ぶりかけて 止まない焰になる 人にせめられて告げた 幻想のまんなかに 産声をあげてやまぬ 太陽の不滅の燈 不断の夜を油とし ひかりあふるる 白いシーツの寝顔が 暗室にかうべの痛みに 寝乱れて 髪をすかしている 窓硝子を折れ屈りし影 さまざまの珠玉の 黄と藍は涙ぐみて 白日の虚空に立ちのぼる 曇り玉 静けさに酔ふ曙光を 孕みたり 極楽鳥の翼はいろ変わる ゆふべむらさきに鳴りわたる ささやき歌ひ しとやかに 淡いかげさす白金の薄明かり 涙

          からしいろ

          鉄のベッド あたしのかわりに生きている あなたのようになりたいあたし もっと想像が及ぶかぎりに感じとれるかぎりの女というものを心に浮かべながら夢うつつで泣いていた 胸元を広げてこんなにやりきれないと 払いのけられない この鳥が売られていくときに、うちの肩に止まったんよ 海へ放してやると世の末までたましいが帰ってゆく気がして 「帰れ、帰れ、故郷へと」と声をあげていく 棄てられたあたしはゆくところがない 青いおだやかな光の中で帰るだけで十分だった。 海をわたる女がそのことばに

          からしいろ

          春に

          この世界の優しさを 集めて 君に捧げたい 春が雪を溶かすように

          徒然

          ちょっとホラーなのが 続きましたね・・ 桜舞い散る艶っぽいのより、ちょっと硬質な文章遊びでした・・ 春の宵、隣は何をする人ぞ 昔の幻談を読むと運びが面白く 芥川龍之介が訳したゴーチェなど 翻訳者の五感の鋭さが心地良いのです・・

          白昏

          「かしこみて見よ、主の来たらんとす」 (エツケ・ミナキテル、イミネト・アルビテル) 「いと高きもの」 (イレ・スプレムス) 「来たらんとす、来たらんとす、悪の終わりの時が」 (イミネト、イミネト、ウト・マラ・テルミネト) オルガンと声楽がへだてられない暗い部屋で聖歌隊の楽譜に鳴りつづける 晩餐がかたく閉じた夜の静けさを犯す闖入者をよびいれ言葉も肉體も越えてしまった欲望がおりてくる夜の官能に軋むように、ちがう岸辺から屍の場所を行き来する 「教えは役に立たなかったが私にはあなた

          夜咄

          この傍にいるのだ、あれは 人の眼に見えないようにした家の 襖の奥に 大きな蝶が夜飛んでいる 黒い蝶がぎらぎらした眼の下に 飛んでいった 生首を一杯貰おうか 覗き込むようにして響いてくる声で 遠ひ睡りの向こうで何かを飲み乾す流れが 擦り切れて空いた穴をうめていく 吹き消すように ひとつきりともった電灯が記憶の暗さに 踏み入れていく 「帰ってきたんか」 あどけなさが埃に吹き溜まるがらんとした部屋に放り込まれたように灯りにとどまってゐる 朝なき家で着物の袖を握りしめた少女は

          春のカフェに

          都会のカフェに行きたくなる 白金台や神楽坂のパティシエたちの作品をゆっくりと楽しめる場所 陽射しが明るく街を照らす風景を窓から 見ながら いつもの街から抜け出て 夢を見たいと春からはじまる時間を うめていく 優しい陽射しを めざして 文字を書いていく 楽しい時間を閉じ込めた 本を作れたら 君が1ページ目を開く為に

          春のカフェに

          優しい物語

          指先をのばして 一つ二つと見つめながら 君の名前を 書くように 言葉を描いていたい 夜は見たくないものを隠して 見たいものだけを見せてくれる 想う事は 君のために 余計な感情がどこかで 僕を探すほど 消え失せて 僕の体は軽くも重くもなりそうだ きみは笑ってくれるかな 優しい物語を 子供のように 楽しみにして 新しい世界を きっと作れると 君と話せたら 本当はもっと話したい事があるのに 今は夜の静けさに しまっている いつか絵本を開くように 優しい魔法で 包むか

          優しい物語

          一夜

          深い夜に 君をさがして 君はいつも 笑っていて 遠くを見つめる僕を 子猫のように 抱きしめて 光の朝に連れていって くれる 朝まで想う柔らかな感情が ゆるやかに 君がいることで ながれていく 君がどこにいても 僕がどこにいても 夜を一緒に ぬけて 優しい朝が待っているから