新規事業で海外マーケットを狙ってみる。
新規事業を始めるにあたり、多くの方は「まず、国内市場を狙う。」ということを考えるかと思います。なんらかの製品を開発し、販売する場合は言語的にも、情報獲得の容易さ等から言っても、確かに国内が圧倒的に実施しやすいです。
ところが、残念ながら国内市場は多くのケースで縮小市場です。人口は減少し、実質賃金もほとんど上がらない。シニア人口は増えるのでシニアマーケットを狙うという方法はありますが一般的所得水準のシニアの購買意欲は強いとは言えません。(これは日本政府を信用しておらず、何かが起こったときは、誰も助けてくれない。と考えているからかもしれません。)
もちろんセグメンテーションをすれば、成長しているセグメントはあるにはありますが、ほとんどがSaaS領域であり、自社としてすぐに対応できるわけでもない。とか、売上予測を算出すると規模が小さすぎて大企業ではすぐに却下されてしまう。などの悩みが生じます。(実際、SaaS領域で上場している企業は意外に規模は小さく、成長が期待されていても伸び悩むことが多々あります。IPO企業の例)
ここで重要なポイントは、国内市場ばかり考えていると打開策が思い浮かばないが、海外市場に目を向けると可能性がかなり広がる。という点です。
特に、新規事業開発において、既存の強みを生かすことを強く意識している場合は、強みを既存マーケットと違うマーケット(単純な例:医薬品業界→食品、食品→化粧品など)への転用を考えるかと思いますが、ここで海外市場を頭に入れるということです。
ちなみに、ここでの考え方は、「例えば日本の豆腐屋さんがタイに豆腐を売るという意味ではなく」、「新規事業として豆腐から抽出された美容成分を化粧品として販売したいが日本ではなくマレーシアでの販売を考える。」といった事例になります。
国内で売ってみたがいまいち売れない商品が海外では売れるというケースは実際に存在しますのでチャレンジしてみる価値はあります。
いやいや、そうはいってもハードルは高いでしょう?と思われる方がいるのは当然なのですが、支援業者も増えてきていますので昔よりはずいぶん簡単になりました。
簡単な例でいえば以下のECから越境EC(国境を越えて販売できるECサイト)として販売できます。
Amazon(グローバル)
eBay(グローバル)
天猫国際(中国最大EC)
京東商城(中国第2位EC)
ただ、食品や医薬品、化粧品は規制されていることが多く、法に触れる可能性もあるのでEC支援業者と相談するのが望ましいです。
支援業者のおすすめとしては、以下が挙げられます。
株式会社飛躍
NHN SAVAWAY株式会社
株式会社エフカフェ
(より詳しく知りたい方は→BeeCruise)
もっと確実に専門のコンサルタントをつけたいという方は、パーソルが提供しているHiPro Bizを検討してみてもよいでしょう。
また、海外進出において意外に見落とされるのがJETRO(日本貿易振興機構)が発信している情報です。こちらは、かなりタメになる情報が満載ですし信頼性も高い情報と思われますので、参考にしてみることをお勧めします。
ここで、より新規性の高い考え方を持たれている方は、「そんな古臭いビジネスではなく、新しいビジネスモデルが新規事業開発には求められているんだ!」と感じるかもしれません。そういう方にとっても、新規事業が苦戦した時の対応策の引き出しは多いほうが良いので、頭に入れておく価値は確実にあります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?