政府資料から将来のビジネスチャンスを見つけ出す。
いきなり新規事業開発の担当者に選ばれたときに、困るのがビジネスアイデアです。巷では、顧客の問題からアイデアを出しなさい、と言われますが、それはそれで難しいのです。
普通に考えると、
「お金がない」「痩せたい」「老けたくない」「ストレスをなくしたい」「コストを減らしたい」など、確かに多くの人がほぼ確実に持っている問題が挙げられます。
では、なぜ、いまだに解決されていないかというと、ほぼ、現在のテクノロジーでは解決できない、もしくはお金がかかりすぎて解決できたい、という結論に行きつきます。
非常に参考になる考え方ですが馬田 隆明さんのご著書である「解像度を上げる(要約スライド)」では良い課題の3条件が非常にわかりやすくまとめられています。
①大きな課題である
②合理的なコストで現在解決しうる課題である
③実績を作れる小さな課題に分けられる
ここでは詳しくは触れませんが良い課題に対してよい打ち手を考えなければ、ビジネスとして大きく成長はしないということになります(課題と問題の定義の違いについてもあえて触れないことにします。)。
このような良い課題を見つける一つの方法として政府資料を見る。という手があります。通常、ブレストをするとか、キーワードを組み合わせて発案するとか、ベンチャー企業を真似るなどの方法もありますが、そもそも自分自身の知識が薄い状態では、ビジネスアイデアの筋の良さを評価することも難しいのです。
さて、今回は経産省のHPを見てみたいと思います。
特に特別な場所を見る必要はありません。最新ニュースリリースにアクセスします。
https://www.meti.go.jp/press/index.html
そうすると、様々な最新ニュース情報のリンクが貼り付けられています。多くのリンクがあまりビジネスアイデア発案に結び付くようなものではないのですが、私がとりあえず引っかかったのが、以下のデジタルインフラに関するニュースです。「中間とりまとめ」と書いてありますのでそれなりの重みのある資料なはずです。
そこでリンク先にとんで、実際にファイルを開けて読んでみるといろいろ書かれています(こういった資料は数百ページに及ぶものもあります。おそらく楽しく読んでいる人はごく一部だと思います。少なくとも私には苦行以外の何物でもないのですが、根性でナナメ読みします。今の時代なら、Chat-GPTを利用してもいいかもしれませんね。とはいえど、読み込めないとは思うので工夫が必要ですが、、、)
ぱっと目に入るのが背景の部分でデータセンターや海底ケーブルといったワードです。
さらに読んでいくとデジタルインフラ整備基金に北海道及び九州を含む7カ所のデータセンター案件を採択した。とも記載されています。そして、東京圏・大阪圏を補完・代替するデータセンターの中核拠点の整備・・・支援を決定した。
と、なにやらビジネスチャンスのにおいがしてきます。例えば、北海道に二束三文と思っていた会社の土地があったとしましょう。これが大きく化ける可能性があるのです。
詳しく読んでいくといろいろ課題はあるようですが、その課題を解決すべくサービスを考える。というのでもかなりビジネスチャンスはあるでしょう。
あまりに巨大な課題は非常に魅力的ではあるのですが、馬田さんの言われている「③実績を作れる小さな課題に分けられる」に該当しなくなり、〇〇商事とか、〇〇自動車など、一部の超大手企業しか手出しができなくなります。
ご自身の会社の規模にあったレベル感の課題(もしくは、超大手が気づいていないが大きく化ける可能性のある課題)をまず見つけてみることが大切でしょう。その後、深堀するのです。
参考までに、以下、ほかに気になったニュースを記載します。
デジタルガバナンス・コード3.0
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.meti.go.jp/press/2024/09/20240919001/20240919001-1.pdf
経済産業省及び関係機関において、北海道におけるGXを推進するための体制を強化します
https://www.meti.go.jp/press/2024/08/20240830001/20240830001.html
バイオ政策のアクションプラン
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.meti.go.jp/press/2024/08/20240819002/20240829002-2.pdf
新しい生体認証精度評価方法に関する国際規格が発行されました 少ないサンプル数で生体認証の精度評価を効率化・短期化へ
https://www.meti.go.jp/press/2024/07/20240717003/20240717003.html
「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂しました
https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240628005/20240628005.html
「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方2024」~変革のための生成AIへの向き合い方~ を取りまとめました
https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240628006/20240628006.html
新たに立ち上がる洋上風力人材育成推進協議会(略称:ECOWIND(エコウィンド))と 連携し、洋上風力産業の人材育成を推進します
https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240621003/20240621003.html
デコ活
「モビリティDX戦略」を策定しました
https://www.meti.go.jp/press/2024/05/20240524005/20240524005.html
大きな方向性としては以下を参考にしてみてください。
産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 第3次中間整理
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/20240607_report.html
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