見出し画像

19XXプレイ日記(4):19XXの隠し音楽と、そこに見る「19」シリーズの歴史

この記事を含めて、19XXプレイ日記をまとめています。

現在、Nintendo Switchで発売中のソフト『カプコンアーケードスタジアム』に収録のゲーム『19XX - The War Against Destiny -』について。

このゲームには、通常と異なる音楽でプレイできるという「隠し技」があります。
この情報はアーケードの発売当初から知られていたことなので、今でも様々な場所に掲載されていますが、ここで改めて書いてみます。

19XXの隠し音楽

その様子をムービーとしてアップしていますが、

本ソフトにも収録されている『1942』の音楽で19XXがプレイできるという、まるでファミコンなどのゲームに仕掛けられた裏技みたいですが、実際にゲームセンターでもこれができました。

その方法は、クレジットを入れてからレバーを、

上×1、右×9、下×4、左×2

と、上から時計回りに1・9・4・2回入力する。レバーは倒すたびにニュートラルに戻して、1回ずつ確実に入れるのがベター。

画像2

成功すると『1942』のクレジット音が鳴ります。

もう一つ、『1942』のアレンジ版音楽でプレイできる方法。

同じく、クレジットを入れてからレバーを、

上、下×9、左上、右下、右上、左下、左上、右下、右上、左下

と、上下の後にレバーで「X」を2回描くイメージで入力。

画像2

成功すると、『1942』クレジット音のアレンジ版が鳴ります。

カプコンSTG「19」シリーズの変化について

ここで再現された音楽は、カプコンSTGの代表とも言える「19」シリーズの初代となる作品です。そのシリーズについて少し語ってみたいと思います。

シリーズの全タイトルは、

1942(1984年発売、本ソフト収録)
1943 - ミッドウェイ海戦 -(1987年発売、本ソフト収録)
1943改 - ミッドウェイ海戦 -(1988年発売)
1941 - Counter Attack -(1990年発売、本ソフト収録)
19XX - The War Against Destiny -(1996年発売、本ソフト収録)
1944 - The Loop Master -(2000年発売、本ソフト収録)

と6作ありますが、本ソフトには『1943改』を省いた5タイトルがプレイできるので、実際に触れてその流れを振り返ることもできます。

画像6

まず、初代である『1942』は第二次世界大戦をテーマにしたゲーム。
スタート時から海を延々とわたり、画面を飛び交う戦闘機を撃ち落とす、ターゲットを取ってパワーアップする、撃墜率100%を目指してスコアを上げるなど「戦闘」を中心としたゲームでした。

画像4

その続編『1943』ではそれが大きく変化して、ゲーム全編にわたって爽快なメロディが流れる、各ステージごとに戦艦に近づいて撃沈させるなど、様々な「戦場の場面」を設けてバリエーションをもたせている。『1941』では、ステージの中に港、工場、山岳、街など、更に様々な「舞台」が広がる。

画像5

『19XX』は、夕日で真っ赤に染まる港、緑に囲まれたジャングル地帯とそこに流れる巨大な滝、真っ白な氷河が浮かぶ極寒の地、真っ暗な夜の街を汽車が走りぬけるなど、舞台が様々な「世界」へと広がる。
そこに突然出現する敵や、あらゆる場面に登場するボスなど、場面ごとに異なるシチュエーションがある、そこに多くの「ドラマ」を感じる、そんな演出がありました。

つまり19シリーズは、舞台が「戦場から世界」へ、ゲームは「戦闘からドラマ」へと広がっていく、そんな進化がありました。

画像6

でもその後に出た『1944』は、舞台がほぼ「戦場」に統一されるなど、『1943』に近い展開となります。進化を続けてきたシリーズから「原点」に戻った作品と言えます。

音楽で実感する、12年の進化

ここで『19XX』に話を戻すと、世界を舞台にドラマを感じさせたゲームに、過去の戦闘のみを表現した曲が流れる、そこに素朴さや違和感を覚える方も多いでしょう。

でもこの2つのゲーム、『1942』は1984年、『19XX』は1996年という12年の隔たりと、その間に広がっていった世界、そしてゲームとしての進化があった。
この隠し音楽で、そんな歴史を実感できるわけです。

このような味わい方も、一つの楽しみであると言えるでしょう。

追記:Steamレビュー

この記事に修正を加えたものを、Steamレビューにアップしています。SteamではDLCにもレビューを書くことが可能なので。

Steamレビューでは、ほとんどの人がゲームの感想を書いていますが、ここでゲームの話よりシリーズの歴史を語るのも面白いと思ったので。

サポートは大変ありがたいですが、Twitterを始めとするSNSなどで記事をご紹介いただければ、それも大変嬉しいサポートです。