ランジャタイ「デロリアン」、銀兵衛「公園」…"衝撃を受けた漫才"の話
配信でお笑いライブを見ていて「なんだこのネタ!」と衝撃を受けた時、
録画してスマホに残しておくことがあります。(もちろん自分が見るためだけに)
お笑いをしっかり見るようになったのは2020年のM-1予選くらいからなので、お笑いファンとしてはまだまだひよっこですが
自分のスマホに入っている漫才の動画たちは2022年末時点で22本ありました。
そしてその中にはもう二度とこのクオリティでは見られないかも知れないベストアクトや、奇跡的なウケを生み出した瞬間、今ではもう見られないネタなどが残っていて
年々このフォルダの価値が上がっている実感があります。。
2022年のM-1決勝直前の今、ふと好きな漫才について語りたくなったので
このフォルダを振り返りながら私が衝撃を受けたネタを紹介させてくださ
い。
①コマンダンテ「階段で転ぶ人を助けたい」ー新ネタ漫才ダンテ 2020.9.4
コマンダンテの落ち着いた小声漫才がとても好きで、公式YouTubeで「ゆるゆるラジオ」を毎日(だっけ)投稿していた時は通勤中にそれを聴くのが一番の楽しみでした。ひょろ長二人のふんわりおもろい空気感がクセになります。
これは新ネタライブで披露された一本ですが、階段を踏み外して転ぶ人を支える練習をしたい、という内容でひたすら石井さんが(物理的に)転びまくるネタ。
人が倒れて「バタダン!!」みたいなエグい音が響き続ける6分間。笑
それだけでぶっ飛んでてかなり面白かったんですが、石井さんがやけに手足長くてスタイルが良いせいで 起き上がる仕草がいちいちスタイリッシュでカッコいいのがさらにシュールで、当時死ぬほど笑ったのを覚えています。
その後も何かのライブでこのネタを見たのですが、やっぱり初おろしのこの時は安田さんのキモさや石井さんの悪ふざけが会場の笑いと相乗効果を生み出していて ベストアクトだったんじゃないかと思います。
②キュウ×ランジャタイのシャッフルネタ ーごちゃごちゃ言わずに 理屈なんて後から考えて ランジャタイとキュウを見て! 2021.2.13
「ご理ラ」、割と伝説のツーマンだったと思います。
2020年M-1で国民最低だった2組が、この年の年末にランジャタイが決勝進出し、翌年はキュウが決勝進出…。にわかファンでも感慨深くなっちゃいます。
ぴろさんと伊藤さんの「仮装大賞」も、清水さんと国崎さんの「ヨーグルトの話」も、それぞれの空気感をちゃんと残したままふざけまくっていて良い漫才でした。ガッチャマンジャージも国ちゃんムーブも意外に似合うぴろさん最高。キュウの漫才を"リズム"で捉える国ちゃんも最高。
③キュウ「徳川15代将軍」ークラウンヒットパレード2021 キュウのソロライブ 2021.6.19
徳川15代将軍のネタは単独ライブが初おろしで、その時も配信で見ていて個人的には一番笑ったネタでしたが 会場のウケはそこまで聞こえていなくて。この「キュウのソロライブ」での徳川15代将軍は客席のウケがものすごかったのが印象に残っています。
決勝進出した今ではキュウの漫才スタイルでも爆笑が起こるイメージがわきますが、この頃の自分からしたら「キュウがこんなに爆笑とってる!」というだけで結構衝撃でした。笑
「キュウのソロライブ」自体も30分間ノンストップで漫才を続けるという試みをしていて面白かったです。
④銀兵衛単独公演 おっぱいファイアウォール 2021.12.1
これに関しては別の記事で結構たくさん書いたので、こちらに代えさせていただきます。言うまでもなく全ネタスマホに残してます。
ただ改めて言いたいのは、ラストの「公園」は今まで見た全部の漫才の中で未だにいちばん衝撃を受けたネタだということと、
未だにわたしは銀兵衛再結成を夢見ているということ。まじで。
⑤ランジャタイ「デロリアン」ーランジャタイのやるなら今しかねえ 第17回 2021.12.27
「デロリアン」のベストアクトはおそらく21年の準決勝なのかなと思いますが、私は準決勝は見ないタイプなのでそれを目撃することはできず、
決勝を終えたこの配信で初めてM-1仕様のデロリアンを見ました。
もともとYouTubeにあったバージョンでも、このネタはしっかりストーリーもあって表現力の高さも活かされていてかなり好きなネタだったのですが、
この賞レース向けにムキムキに仕上がったデロリアンが凄すぎて、個人的には「ランジャタイがここまでネタを絞ったなんて。。」とめちゃくちゃ衝撃を受けました。本当にムッキムキでした。
本気度が伝わったし、だからこそ今となっては
これが披露されないままラストイヤーが終わってしまったことがなんとも惜しい。。どこかのTVの勝負どころでかましてほしいです。
⑥小松海佑「視聴覚室」ー小松海佑新ネタ5本 2022.6.1
YouTubeにも上がっているネタですが、そのバージョンではなく
このライブで初おろしされた時の「視聴覚室」が絶対にベストアクトだったと思います。情景の描き方も終盤の叫びも、この時のはものすごい熱を持っていたしすごく伝わりやすかった。YouTube版は良くも悪くもより精査されて丸くなっていた印象です。
銀兵衛のときもそうですが、こんなに魂削って話す芸なんだからそりゃあ一発目が一番気持ちがのるに決まってますよね。なんでこれをYouTubeに上げないんだろう。
⑦キュウ「自己紹介」ーサラリーマン川西の夏のボーナス50万円争奪ライブ2022 2022.8.24
先の徳川のネタと同じく、「キュウでここまで爆笑が起きるなんて!!」という衝撃の漫才です。拍手起きすぎてる。。
そもそもこのボーナス争奪ライブでキュウが優勝したことにびっくりしましたが、このネタのキャッチーさは確かにすごく分かりやすくて、
キュウらしい にほんごであそぼ感 もありながら笑いやすくて最強かもしれないです。
M-1決勝でこのネタがどんな反応をされるのか(怖さもあるけど)めちゃくちゃ楽しみです。初決勝で自己紹介のネタなんてぴったりすぎる。
⑧小松海佑「チェス」ー蔑ろにされる魂の種類 2022.12.1
先日現地に見に行って、しっかり食らって帰って
配信も買って毎日見ているのですが、特にこのネタが個人的に好きです。
状況はめっちゃくだらないのにいちいちワードがカッコいい。
私の中の微かなハリポタ知識がくすぐられる感覚もたのしいです。
「コーヒーのにおいと暖房の強さで~」の一文、パンチラインバチっと決まってたなぁ。
こうして振り返るとわたしの好みがだいぶ偏っているのが分かりますね。。
今年のM-1ファイナリストは本当に全組好きで「ここはまあどうでもいいや」みたいに思う組がひとつもないです。今週末楽しみすぎる。
そして来年もいろいろな漫才・お笑いに衝撃を受ける一年にしたいです。
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