もやもやのまま 残せ
2010年から
五年間 インプロという
即興劇を学んでました
即興劇というのは
文字通り 台本がなく
来てくださった お客様から
その場で いただいた言葉をもとに
物語を作っていく劇です
数分の短い物語は もちろん
時には 1時間を超える物語を作ったり
することが できます
そのインプロ体験も非常に
濃密だったのですが
そこの先生に言われ 今でも
よく思い出す言葉が あります
それが この言葉
今日は この言葉に 触れていきます
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すぐに理解しすぎる なんて
理解という言葉を ネガティブな意味で
使うことなんて 無いですよね
それに
もやもやしたままなんて
嫌じゃないですか
早くすっきりしたい
一体 どういうことなのか
理解する というのは
もやもやしていたものが
視界が晴れ 先が見えることです
得体の知れないものが
知っている何かに変わること です
これは つまり
ある意味 型にはめるということ
すぐに理解しすぎる というのは
新しい何かを
すぐに今までのの型に
はめてしまう ということ
それって もったいないよ という
フィードバックでした
✳︎
確かに
新しいことを学んだ場合
その新しいことと
いままでの頭の中にある知識を
紐付けて考えようとしますよね
こうして 知識になっていくのですが
大きな落とし穴があります
それは
その新しく学んだことが
ほんとうに 今までに学んだことに
近ければいいのですが
今までに学んだものと
ぜんぜん違う場合でも
型にはめてしまうと
整理ができてしまうのです
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整理ができてしまうと
頭を使うことはなくなりますから
その学んだことに対して
探究が止まります
その結果
本来なら
その新しく学んだことから
得るはずだった何かを
失ってしまうのです
インプロを学んでた当時は
一生懸命 上手くなろうと
学んだことを
まとめよう まとめようと
していましたが
無理にまとめると
取りこぼすことがあるんだよと
先生は伝えてくれたのです
もやもやした状態に留まり
頭を悩ませることは
決して
気持ちが良いものではありませんが
時として そこに居続けることが
新たな何かを 連れてきてくれます
もし これを読んで
どきっとしたことがあれば
それは もやもやしていた方が
良いことなのかも 知れません