見出し画像

#14 試合と試合の間のエネルギー補給はどうしたら良い⁉️

 夏も本番、中体連やインターハイなど様々な大会が行われるこの時期。1日に複数の試合をこなさなければいけない選手も多いのでは?そこで今回は、試合当日のエネルギー補給について情報をシェアさせて頂こうと思います。


試合の30-45分前の糖質摂取には気をつけよう❗️

 試合前のエネルギー補給として、スポーツドリンクやゼリーなどを摂ることがあると思いますが、試合の30-45前に多量の糖質(75g程度)を摂取してしまうと、運動開始と同時に血糖値が急激に低下して、低血糖状態になるという報告があります。低血糖状態になると100%のパフォーマンスを発揮できない為、日頃の練習から自分にあった糖質摂取のタイミングと量を把握しておきましょう。低血糖状態を避けるためには、試合の1時間から1時間半前、もしくは試合直前に糖質を摂取することをお勧めします。

糖質量の目安
*スポーツドリンク1本分(500ml):20-30g程度
*炭酸飲料1本分(500ml):50g 程度
*おにぎり1個:40g程度

1日に数試合行う場合のエネルギー補給はどうしたらいいの⁉️

 激しい運動を行うことで、体の中に蓄えられていた糖質(筋グリコーゲン)が枯渇します。エネルギーを十分に補給できないまま次の試合に入ると筋肉を分解してエネルギーに変える為、体にとってもマイナスとなります。

運動後は、失ったエネルギーを補充する為に、体重1kgあたり0.8g程度の糖質と体重1kgあたり0.4g程度のタンパク質を毎時間摂取するようにしましょう。


例:体重50kgの選手
1試合目 11時に終了 2試合目16時開始

11時-12時
(糖質40g/タンパク質20g摂取)
12時-13時
(糖質40g/タンパク質20g摂取) 
13時-14時
(糖質40g/タンパク質20g摂取)
14時-15時
(糖質40g/タンパク質20g摂取)

まとめ

大会当日のエネルギー補給に関しては、選手や保護者含め気になっている方が多いのではないでしょうか。試合前や試合間のエネルギー補給のタイミングや量を押さえることは大会当日のパフォーマンス維持に重要な影響を及ぼします。大会当日のみならず、エネルギー補給に関しても日頃からしっかりとトレーニングしておくようにしましょう。

参考文献
寺田新 スポーツ栄養学:科学の基礎から「なぜ?」に答える

プロフィール
大城英稔(おおしろ ひでとし)

学歴
東京都 玉川大学文学部教育学科健康教育コース卒業
米国 マーシャル大学大学院 運動生理学専攻 卒業

略歴
スポーツおきなわ 代表理事
沖縄国際大学 非常勤講師
沖縄県スポーツ協会 医科学スタッフ
沖縄県テニス協会 医科学委員長
元国立スポーツ科学センター常勤トレーニング指導員
元Bリーグ琉球ゴールデンキングスストレングス&コンディショニングコーチ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?