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今週のリフレクション【心が分かるとモノが売れる(鹿毛康司氏)】

今週は、鹿毛康司さん著「心が分かるとモノが売れる」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.企業が顧客を単なる「モノを売る相手」と見なす時代は終わり。お客様自身が自覚しているニーズに留まらず、気付いていない心(インサイト)までも理解して、お客様の満足を生み出す時代。人間の行動は5%の顕在意識と、95%の潜在意識で成り立つ。機能的価値、情緒的価値に加えて心価値に訴求できないと大ヒットはしない。ビックデータは過去であり、不連続な変化には対応できない。無機質なデータ分析だけでは、生身の存在を忘れてしまう。

2.まずは自分のことを丁寧に思い出す。①自分の行動を観察する。矛盾した行動の背景には、心理が隠れている。②感情や意識を生み出す深層心理を見抜く。③心のパンツを脱ぐ、ダークな部分に踏み込む。インサイトの仮説は、施策でしか検証できない。世の中に正論があふれ始めたときは本音を隠しているのでチャンス。どんな手を使ってでも、お客様になりきる。その先に、お客様の心を理解する瞬間がある。

3.クリエイティブは、①自分勝手な期待を捨て(広告は拒絶される)、②クライテリアを明確にし(訴求を絞る)、③愛情をいっぱい込め、④シンプルを恐れない(最終判断はお客様として)。SNSは、お客様同士の横の関係ができれば、新たなチャネルになる。今、マーケティングに最も求められているのは、企業、プライドとお客様の幸せな関係を作ること。企業の人格(理念)をどこまで具体的に注入するかが勝負。

マーケティングでは本人も気付いていない心=インサイトを掴むことが大切だが、実際に掴むのはお客様になりきる必要があり、その1歩目は自己理解である、ということが書かれていますが、これはキャリアに置き換えても施策があるのではないかな?と思いました。

就職活動や転職活動で自己分析をする時に、過去を振り返ったりします。そして、自分の実績やスキルを棚卸しして、自分がやりがいを感じたシーンを思い出して価値観を明確にしようとしたりします。もちろん、こういった活動にも自分の内面を言語化するうえで大切なプロセスです。

ただ、自己分析はキレイゴトだけで十分なのか?という疑問が湧いてきます。書籍では「心のパンツを脱いでダークな部分に踏み込む」と表現されていますが、本当は目を背けたい、なかったことにしたい、思い出すだけで心がチクチクするような経験にこそ、自分の本当の価値観や信念が隠れているように感じました。

もちろん、その時の心の状態によっては踏み込まないほうが良いタイミングもあると思います。でも、どこかのタイミングで自分のダークな部分に踏み込んで、しっかり向き合う必要があるのかもしれません。1人で向き合うのが難しければ、コーチやメンターに頼ってもいい部分だと思います。

誰にでもダークな側面はあり、まずはそれを認識して受け止めることが1歩目になるのだと思います。一度気付くと、実は大事なシーンでちょこちょこ顔を出してくることに気付き、いつか自然に向き合いたくなるものなのかもしれません。自分は今、ようやくその段階に到達したように思います。

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