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今週のリフレクション【「組織のネコ」という働き方(仲山進也氏)】

今週は、仲山進也さん著「組織のネコという働き方」を振り返ります。ザックリ3点で要約すると・・

1.組織には4タイプの人材がいる。組織にいながら自由×パフォーマンス高い=トラ、社名より使命。組織の際にいて、みんなをかき混ぜる。組織にいながら自由×パフォーマンスふつう=ネコ、自分に忠実。組織の中央を志向×パフォーマンス高い=ライオン 、群れを統率。従来の優れたリーダー像。組織の中央を志向×パフォーマンスふつう=イヌ、組織に忠実。イヌはライオンを畏怖し、ネコはトラに憧れる。ライオン ・トラはリスペクトし合い、イヌ・ネコは軽蔑し合う。イヌとトラ、ネコとライオンは相性が悪い。高度経済成長期で効率化を求める中で、イヌとして働くことが常識になった。ネコの人がイヌのように働くのはしんどい。

2.トラの共通特性は、①社命より使命、②痛みを伴う転換点を経験、③特出した成果と個性、④経営層に理解者、⑤一気通貫型の仕事を経験、⑥群れに組み込まれるのがニガテ、⑦異種のトラと仲良くなれる、⑧社外の人とチームをつくれる、⑨人をつないだり自走支援をしている、⑩展開型キャリアで活動が広がる。ネコからトラになるためには加減乗除。加。選り好みせず、できることを増やす。減。得意でない仕事を手放し、強みに集中する。乗。強みと強みを掛け合わせる。除。仕事を因数分解して、ひとくくりにする。

3.組織でのトラの存在意義は、賞味期限が切れた価値・組織の再編集。基幹事業のしがらみから自由に、既存事業ではできないことを、地道に種を蒔きながら、哲学を持って起(ゼロイチを生み出す)の人と転結(倍化戦略/KPI管理、継続/改善)の人をつなぐ。ネコ・トラが生息しやすい環境は、①集団行動を過度に求めない、②指示型ルールでしばらない、③ホウレンソウを過度に求めない、④アイデアの採否を多数決で決めない、⑤短期・直接的貢献だけで評価を決めない、⑥同調圧力をかけない、⑦安易に競争させない、金銭や地位でつらない、⑧副業を禁止しない、⑨孤立させない。

昨今、パラレルキャリアとして副業やプロボノが少しずつ市民権を得ている感覚があります。私自身も、個人が成長するためにメタ認知(自己認識)とアンラーニング(学びほぐし)は必須だと考えており、そのための越境というネコ的な働き方は大切だというスタンスをとっています。

一方で、パラレルキャリアにネガティブな意見があるのも事実だと思っています。軸足は企業に残したままなので、中途半端なコミットとなってしまい、結局は専業でやっている方には敵わない、という意見です。もしくは、越境先での学びが十分に本業でアウトプットできない、という意見もあるかもしれません。

私がここで感じたのは、書類の言葉を借りれば「ネコという働き方をするのであれば、しっかりトラを目指しましょう。」ということかな?と思いました。パラレルキャリアを本業からのエスケープ先(目的)とするのではなく、本業で成果を出すためのやり方(手段)として活用することが、ネコで終わらずにトラになるマインドセットなのかもしれません。

そうすると、逆説的ですが、効果的なパラレルキャリアを歩むには、自分の人生にとってセンターピンとする仕事=時間を長く使う仕事=本業、となるようにポートフォリオを組むことが大切だと感じました。まずは副業を始めてみて、少しずつポートフォリオを整えて、自分に最適なバランスに着地する。これも書籍にある加減乗除のステップなのかもしれません。

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