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今週のリフレクション【パーパスモデル(吉備友理恵氏/近藤哲朗氏)

今週は、吉備友理恵さん/近藤哲朗さん共著「パーパスモデル」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.パーパスとは、より良い社会を実現するための行動原理。パーパスモデルとは、多様なステークホルダーが一緒に活動するための「パーパスを中心とした共創プロジェクトの設計図」。これからは、個の力(縦の関係)では変化に対応できず、多様な視点を掛け合わせて(フラットな円構造)創造的な解決策を導く必要がある。同じ属性は協業、多様な属性で新しい価値をつくるのが共創。個々の文脈を束ねストーリーをつくる。ゆるやかな関わりを段階的につくり、無形報酬(関係/名誉/情報/権利)で巻き込む。

2.パーパスモデルは、①中心にプロジェクトのパーパスである「共通目的」、周囲に「ステークホルダー」を書く。②上段は「共創に関与するステークホルダー」、下段は「主体的な共創パートナー」を書く。③企業、行政、市民、大学/研究機関/専門家の4色に塗り分ける。④それぞれのステークホルダーの「役割」と「目的」を書く。初期→探求期(転機)→実験期(現在)→実装期(未来)でパーパスモデルをつくる。

3.共創の8つのタイプ。①事業をつくる、②基準をつくる、③共通認識をつくる、④関係をつくる、⑤場をつくる、⑥共同体をつくる、⑦人を育てる、⑧公共を開く。共創は、ケイパビリティや新たな市場といった長期的なリターンがある。一方で、活動を継続させるためのお金と仕組み=プレビジネスモデルが重要。①共通の課題認識、②場と組織、③ビジョン構想、④リスク負担の仕組み、⑤社会関係資本という環境と、①自分と社会をつなぎ、②中長期的な価値を信じ、③想いを共有し、④領域から一歩踏み出し、⑤チャレンジを発信し、⑥賛同を表明するという個人の姿勢が必要。

今後はますます共創が必要になり、パーパスモデルとは共創プロジェクトの設計図であり、ステークホルダー(と普段は意識していない人も含め)個々のナラティブを1つのストーリーに束ねることが要所であり難所だと解釈しました。

ストーリーに束ねるためには、それぞれの目的の抽象度を上げて擦り合わせる空間軸的なアプローチと、目的の達成タイミングを伸ばして擦り合わせる時間軸的なアプローチの両方が必要だと感じました。ここは風呂敷を広げて巻き込むイメージです。

一方で、大筋合意各論反対とならないために、足元のリスク(リソース不足等)を解消できる仕組みも必要だと思います。そのためには、リスク軽減に必要な要素を埋めることができる相手を戦略的に巻き込むアプローチも必須です。こちらは、風呂敷を畳むイメージでしょうか。

パーパスモデルは、この風呂敷を広げるプロセスと風呂敷を畳むプロセスのどちらも可視化できるコミュニケーションツールとして機能するのかもしれません。そして、企業単位ではなく、個人単位にも当てはまるのかもしれません。まずは自分のパーパスモデルを作ってみようかな?と考えさせられました。

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