今週のリフレクション【ワークスタイル・アフターコロナ(松下慶太氏)】
今週は、松下慶太さん著「ワークスタイル・アフターコロナ」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・
1.ニューノーマルとは、アフターコロナで異なる志向が混在している中で、それぞれが納得する着地点。関係者がどのように考えているかを解きほぐし、新たな関係を構築する必要がある。リモート・ネイティブである学生は、対面・オンライン双方の価値を見出し、マスメディア(1対n)とモバイルメディア(n対n)を組み合わせている。SNSは経験とともに共有する、自分ブランドのディスプレイ。#はゆるい検索キーであり、ゆるい連帯キーとなっており、SNS疲れからストーリー機能という逃げ道もできた。
2.今後のワークスタイルとして、①Through Online(オンライン化)、②With Online(オンライン・オフライン連携)、③Without Online(脱オンライン)がある。コロナによる価値転換により、ギグ・エコノミーは「特権として」移動・無移動ができる人と、「押し付けられて」移動・無移動をせざるをえない人との格差を助長した。移動は余白であり、準備/共有/振り返りの意義があった。このようなオフライン活動の意義は企業の価値観を表すようになる。テレワークとオフィス勤務のハイブリッド型が広がり、自律型人材がますます重要となる。
3.仕事をしている場所がオフィスで、モバイルメディアはワーク・プレイスの発生装置。オフィスは、道具的な井戸的オフィス(用件を済ませる場)から、目的的な焚き火的オフィス(コミュニケーションする場)となる。オフィスは企業の価値観や文化を象徴するモニュメント化する。コワーキング・スペースは、オフィスとしての機能性よりも、コミュニティへの希求。今が時間的×場所的アプローチでWFHからWFX(ワーケーション等)へ進めるチャンス。強制ではなく、選択肢の1つとして提示する。ワークスタイルの方向性を刺激/共感/持続的で見極め、働きたいように働く時代へ。
コロナの影響でリモートワークの導入が進み、企業によってバランスは違うものの、オンラインとオフラインが混在した働き方が定着していくと思います。企業として、オンラインのメリットとオフラインのメリットを自覚して、自社にとって最適なバランスを選択していくということですね。
オフラインのメリットは、書籍にも書かれている通り、コミュニケーションする場としての焚き火的オフィスにあるように思います。オンラインでは遠慮してしまうような雑談や軽い相談ができてタスクをスムーズに進め、仲間の様子を知ることでお互いにフォローし合えるきっかけを作る。仕事と人間関係の両面をスムーズに進める潤滑油的なメリットがあるように思います。
では、オンラインにはどのようなメリットがあるのでしょうか?まず、時間・場所という制約をなくす=移動時間をなくして効率的なコミュニケーションができる、というメリットはあると思います。加えて、集中しやすいというメリットがあると思います。ノイズから遮断された環境なので、タスクに集中しやすい(デジタルツールで怪しい場合もありますが・・)。これは、やり方によってはリフレクションがしやすい環境を作れるとも言えるのではないでしょうか?
オンラインミーティングでの画像ON/OFFが議論があります。個人的にONにするのが礼儀だと思いますが、OFFにすることでノイズが減って自分と向き合いやすくなるメリットもあると思います。画像がONだと、つい自分の映像を確認してしまったりしませんか?これは他人の目を気にしている状態=自分と向き合いにくい状況なのではないかと思います。だからこそ、画像をOFFにすることでノイズを減らして自分に向き合いやすい環境が作れるように思います。例えば、1on1で相手にしっかりリフレクションをして欲しい時には、オンラインで画面OFFがいいのかもしれません。
このように、メリットを解像度高く言語化しながらうまく組み合わせていけば、「リアルの再現」ではなく、今までよりも効果的な働き方がきっとできるはずだと信じています。