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今季初優勝クバンダルと前日転倒のビョルセット世界選手権の開催控えるノルウェー勢ワン・スリー〜FISジャンプ女子札幌大会最終日

 スキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子札幌大会最終日は1月19 日、札幌大倉山ジャンプ競技場(HS137m、K=123m)でラージヒル個人戦が行われ、23歳のアイリンマリア・クバンダル(ノルウェー)が1回目129.5メートル、2回目136.5メートルを飛び248.4点でW杯今季初優勝、通算5勝目を上げた。
 2位はセリナ・フライタク(ドイツ)、3位はテアミンイエン・ビョルセットで今シーズンの世界選手権開催国のノルウェー勢が1位と3位に入った。
 日本勢は2回目に127.5メートルを飛んだ高梨沙羅(クラレ)が日本勢最上位の8位、伊藤有希(土屋ホーム)が15位、丸山希(北野建設)が16位、勢藤優花(オカモトグループ)は19位。W杯出場メンバーに再加入した岩佐明香(大林組)が27位、前日W杯ポイントを初めて獲得した佐藤柚月(札幌日大高)も29位に入り連日のポイントゲットとなった。

【上位成績】
1) Eirin Maria KVANDAL NOR 248.4点(129.0m 136.5m)
2) Selina FREITAG GER 228.0点(123.5m 126.5m)
3) T.M. BJOERSETH NOR 226.7点(123.5m 133.0m)
8) Sara TAKANASHI JPN 205.7点(116.0m 127.5m)

優勝したクバンダルは19歳だった2020年12月にW杯デビュー。年の明けた2021年1月、個人戦参戦わずか2戦目でワールドカップ初優勝をやってのけた。周囲を驚愕させる桁外れの飛距離とは裏腹に着地にもろさを抱えていた。転倒もした。飛びすぎを警戒してコーチリクエストで他の選手よりゲートを下げてスタートするほどだった。2月のオーストリアで2度目の表彰台に上がるがその週末にまたも転倒。負傷しそのままシーズンを終えた。1シーズンのブランクを経て2022年12月にW杯に復帰、そのシーズンに3位表彰台に1度、復帰2シーズン目の2024年3月に母国ノルウェーの大会でノーマル、ラージ、フライングと違う台で立て続けに勝利しルンビ引退後の新エースを印象付けた。前日に続きこの日の札幌の優勝で表彰台は通算20回、その中央は5回目となった。

 クバンダルはケガや勝利から遠のいたときのことを問われて次のように答えた。

 「純粋にジャンプがしたい、自分にはできるんだということを自分自身に証明したいという思いがあった。その気持ちが大きなモチベーションとなって厳しい時間も乗り越えることができた」。

 来月、トランハイムで行われるノルディックスキーの世界選手権、「団体と個人ラージヒルで良い結果をつかみたい」と抱負を語った。

クバンダル(ノルウェー)札幌大会は3位と優勝
クバンダルとビョルセット
高梨沙羅(クラレ)
127.5mを飛んだ高梨沙羅の2回目のジャンプ
W杯ポイントを獲得した佐藤柚月(札幌日大高3年)
前日のポイント獲得からこの日もW杯出場とポイントを得た岩佐明香(大林組)


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