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ダンベルフライで肩を痛めるフォームの4つのポイント【正しいダンベルフライのやり方も解説】

筋トレでスポーツのパフォーマンスを高めるためには、まず筋肉量を増やすために筋肉を大きくする筋肥大のトレーニングが必要になります。

上半身で大きな筋肉の1つとして胸部にあるのが大胸筋です。

この大胸筋を筋肥大させるためのトレーニングとして代表的なエクササイズがダンベルフライです。
このダンベルフライは、大胸筋を大きくするためにはベストな選択肢となるエクササイズではありますが、大胸筋をストレッチしながらトレーニングするためも大きな肩の可動域で実施するため、肩を痛めてしまう人が多くいます。

今回の記事では、ダンベルフライで肩を痛めてしまうフォームの4つのポイントについて紹介し、肩を痛めずにダンベルフライで大胸筋を筋肥大するための正しいダンベルフライのやり方を最後に解説したいと思います。

ダンベルフライで肩を痛めてしまうフォームの4つのポイントとは、
・無理な可動域(胸を開き、肩を開く角度)
・ダンベルの距離(肘の角度)
・肩関節 (脇の角度) 90度
・肩の捻り

この上記の4つに注意することによって、肩を痛めずにダンベルフライで大胸筋を大きくすることが可能です。

それでは、ダンベルフライで肩を痛めてしまうフォームの4つのポイントを1つずつ説明したいと思います。

ダンベルフライで肩を痛める無理な可動域(胸を開き、肩を開く角度)

ダンベルフライの特徴の1つが、肩の可動域が広いという点です。

大胸筋を鍛えるトレーニングには、他にもベンチプレスやダンベルプレスがあります。

ダンベルフライは、このベンチプレスやダンベルプレスよりも胸を開き、肩を開く角度が広いため、より大胸筋に対して刺激が入り、筋肥大を促進することができます。

このダンベルフライの動きである、胸を開き、肩を開く動きのことを肩の水平外転と呼んでいます。
この水平外転をしていくと、大胸筋や三角筋などの肩の前部にある筋肉はストレッチされながら、力を発揮しています。

このストレッチされながら力を発揮することをエキセントリック収縮と呼ばれていますが、筋肥大をより促進するための筋肉の収縮様式になりますが、ケガ(スジを伸ばしてしまう)のリスクが高まります。

スポーツ中に起こる肉離れは、このエキセントリック収縮でほとんどの場合は起こっています。

筋肥大させるためには、ストレッチさせるために水平外転をすることは重要ですが、無理をしてしまうと肩を痛める原因になります。

少しずつでいいので、この水平外転の角度を大きくすることによって筋肥大の効果を高めるようにしてください。

いきなりウォーミングアップもせずにダンベルフライをやったり、無理をして水平外転を大きくしてしまうと肩を痛めてしまいます。

ダンベルフライで肩を痛めるダンベルの距離(肘の角度)

ダンベルフライをするときには、動かすのは肩だけではありません。

メインとなる動かす関節は肩ですが、肘も若干動かします。

ダンベルフライで肩だけを動かし、肘を固定したままやってしまうと、二の腕の筋肉である上腕二頭筋に過度なストレスを加えることになります。

上腕二頭筋は、二の腕の筋肉ではありますが、肩関節の関節内と鎖骨の下側にある肩甲骨の突起部(烏口突起)に付いています。

どちらの付着部もケガをしやすい部位のため、肘を固定したまま水平外転をしていくと、上腕二頭筋をストレッチし、上腕二頭筋や上腕二頭筋の腱、または上腕二頭筋が付着している骨に痛みを生じさせてしまいます。

野球やバレーボールのような手を頭の上で動かすスポーツ選手は、この上腕二頭筋に負担をかけているため、特に注意するようにしてください。

肘を前腕が床と垂直になるように曲げるとダンベルフライではなく、ダンベルプレスになってしまい、種目が変わってしまうので、軽度に肘を曲げて、両手に持っているダンベルの距離を短くするようにしてください。

ダンベルフライで肩を痛める肩関節(脇の角度)90度

ダンベルフライの動きである、胸を開き、肩を開く肩の水平外転は、脇の角度である肩関節を90度で動かす動きになりますが、脇の角度を90度にしてしまうと、特に肩関節の前方へのストレスが高まり、肩を痛める原因になります。

ダンベルフライをするときには、水平外転をメインの動きではありますが、脇を90度に動かすのではなく、少し肘を下ろした状態でトレーニングするようにしてください。

まずはダンベルなど何も持たない状態で肩を90度にしたまま水平外転にしてから少しずつを脇を締めて、肩にストレスをあまり感じない場所を見つけて確認してから、ダンベルを持ってダンベルフライをするようにしてみてください。

ダンベルフライで肩を痛める肩の捻り

3つ目のポイントに注意すると、肘だけを移動させて脇を閉めようとする選手がいます。

このように肘だけを動かして脇を締めて、ダンベルを持っている手首の位置を変えずにいると、肩関節をひねることになります。

肩関節をひねり、手首が肘より外側に位置する動きを肩関節の外旋と呼びますが、この肩関節の外旋は、ラグビーや柔道、アメリカンフットボールなどで起こる肩関節の脱臼または亜脱臼の原因となる動きになります。

また野球のピッチャーが肩関節や肘関節を慢性的なケガをする原因ともなる動きがこの肩関節の外旋です。

ダンベルフライでは、特に肩関節の水平外転位となる胸を開き、肩を開いた状態で肩を捻ってもより効果的なトレーニングにはなりません。

ただ単にダンベルフライで肩関節を外旋することによって、肩や肘の痛みやケガをしてしまうリスクが高まるだけです。

ダンベルを持っている手首と肘の位置の関係は注意してください。

肩を痛めない正しいダンベルフライのやり方

これまで肩を痛めてしまうダンベルフライの4つのポイントについて解説させていただきました。

肩を痛めないようにするためには、この4つのポイントを少なくとも確認してダンベルフライをしてもらえたらと思います。

ダンベルフライには、体幹の角度を変えることによって3つのバリエーションがあります。
・フラットダンベルフライ
・インクライン・ダンベルフライ
・ディクライン・ダンベルフライ

フラットダンベルフライは、体幹の角度が床と平行な状態でのダンベルフライになります。

大胸筋は、上部、中部、そして下部と分類できますが、このフラットダンベルフライは、上部・中部・下部を鍛えることができます。

特に中部を鍛えたいときにはこのフラットダンベルフライを選択します。

一方、インクライン・ダンベルフライは、頭が股関節より上にある状態でのダンベルフライなので、大胸筋の上部を特に鍛えることができます。

逆に、ディクライン・ダンベルフライは、股関節が頭より上にある状態でのダンベルフライになるので、大胸筋の下部を特に鍛えることができます。

それでは、フラット・ダンベルフライで肩を痛めない正しいやり方を説明していきたいと思います。
まず、幅の狭いベンチに仰向けで寝ます。

ダンベルフライでは、肩の動きがとても重要なので、肩の動きを妨げないような幅のベンチを選ぶようにしてください。

パートナーがいる場合には、仰向けで寝て、5ポイントコンタクトの姿勢を確保してからダンベルを渡すようにしてください。

5ポイントコンタクトの姿勢とは、ベンチを使ったエクササイズでの基本姿勢で、頭・背中・お尻・両方の足の裏がベンチや床に接地した姿勢です。

この5ポイントコンタクトの姿勢をとることによって、安定した状態でエクササイズを実施することが可能です。

もし、パートナーがいない場合では、ベンチで仰向けになる前にダンベルを持った状態でベンチの端に腰掛けます。

ダンベルを膝の上にそれぞれ置いて、ちょっと反動を利用してベンチに寝るようにしながら両方の肘を伸ばしながらダンベルを持った手が顔の前に来るようにベンチに仰向けで寝るようにしてください。

ダンベルが軽いのであれば、手で持ったまま、仰向けで寝て、5ポイントコンタクトを確認してから、両方の肘を伸ばし、ダンベルを顔の前になるようにすることも可能です。

ただ、重いダンベルで実施するようになってから、このようなやり方でやってしまうと、余計な力を使うことになるので、軽いダンベルでも動作に慣れるためにダンベルを膝の上に置いて、反動を利用するやり方をできるようにしておいてください。

筋肥大を目的にする場合には、大胸筋をトレーニング中に休ませないために、ダンベルとダンベルが近づきすぎないように注意する必要があります。

ダンベルとダンベルが近づきすぎると、大胸筋が緩んでしまうため、ダンベルは肩の前に来るまでにしてください。

スタートポジションでは、肘を完全に伸ばさずに、軽く肘を曲げ、手の平はお互いを向いた状態にしてください。

息を吸いながら肩を水平外転するようにしてください。

肩を水平外転する際には、
・可動域
・肘の角度
・肘の位置
・肘と手首の位置

を注意して、肩に痛みを生じさせないようにしてください。

また、ダンベルフライをより効果的にするためにしっかりと息を吸うことが重要です。

息をしっかりと吸うことによって酸素が肺に入り、胸郭が広がります。

胸郭が広がることによって、大胸筋も伸ばされるため、よりストレッチされます。

息を吐きながらダンベルを肩の前に来るように持ち上げてください。

肩を痛めないためのダンベルフライの4つのポイントのまとめ

ダンベルフライで肩を痛めないようにするためには、4つのポイントを注意して、正しいフォームで実施することが必要です。

ダンベルフライで大胸筋の筋肥大を目的にする大きなメリットである肩関節の大きな可動域も肩を痛めてしまうリスクの1つであるという点は特に押さえておくことが必要です。

特にダンベルフライで肩を痛めないようにするためには、肘と手首の位置に注意を向けることが大切です。

また、より効果的にダンベルフライを実施するためには、肩を水平外転する時には、息をしっかりと吸いながら行い、肺に酸素を入れて胸郭を広げることがポイントになります。

筋トレだけではありませんが、トレーニングはスポーツのパフォーマンスを高めるため、そしてケガをしづらい身体を作るためのものです。

トレーニングが原因でケガをしてしまうのは、本末転倒です。

正しいフォームで実施することがケガをしないためにも、効果的なトレーニングをするためにも重要です。



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