日めくりメンタル19
「ちょうどいい。なぜなら、、」
去年の話ですが、家族が僕のノートPCをリビングの床に落としました。
「バン!」と、かなり大きな音がしたので、一瞬イヤな予感はしたのですが、案の定、それ以降PCは正常に起動しなくなりました。
PCには大切なデータが多数保存されていました。しかし、バックアップはほぼ取っていませんでした。なので、このままPCが亡くなられてしまうのはとても困ります。何とかしてデータを復旧させようと、自分なりに情報を集め、周囲からいただいたアドバイスも試してみました。しかし、状況は変わりませんでした。
そこで、最終手段としてプロに頼んでみることにしました。とはいえ、結構お金がかかると聞いたことがあるので、まずは見積もりからお願いしました。
そして出てきた見積額は、約40万円。
「ちーん」
はい、データの救出は諦めました…。
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さすがにその時は落ち込みましたし、バックアップを取っていなかった自分の愚かさを呪いました。でも、すべてはあとの祭りですし、いくら自分を責めたところで、ましてや家族を責めたところで現実は1ミリも変わりません。
そんな時こそ「ちょうどいい。なぜなら、、」の出番です。例えば、
・バックアップの大切さが嫌というほど身に染みた
・なので、もう同じ過ちはしなくて済む
・(失ったデータは)自分が必要だと思い込んでいるだけかもしれない。
そのことに気づく機会だった。
・noteのネタになる
・「ちょうどいい」のトレーニングかつ実例となる
といった感じで、起きてしまったことがどのように「ちょうどいい」のかを見つける(考える)のです。
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実際に、僕も一度冷静になって、失ったデータは何か、代替はきくのか、どれくらい困るものなのか、メールボックス内に残っていないか等、あれこれ改めてチェックすることができました。
その結果、一部のデータについてはメールボックス内やUSBメモリに残っていることが分かりましたし、失って本当に困るデータは思っていた以上に少ないことが分かりました。
何より、ただ落ち込んでその場から動けない状況から離れることができたことが大きいと思います。
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私たちは、物事がうまくいかないとき、期待に反した結果が出たとき、不条理・理不尽な出来事に遭遇したときなどは気分が落ち込みます。あるいは腹を立てて他者を責めたり、逆に自分自身を責めたりもします。
例えば、今回の東京オリンピック・パラリンピックは1年間の延期となりましたが、代表権の有無に関わらず、選手たちの無念さ・やり切れなさは計り知れないものがあります。特に、この大会を最後に引退を決めていた選手などは、肉体的にも精神的にもリカバリーが大変だと思います。
それでも、その状況をいつまでも嘆いているわけにもいきません。いつかは顔を上げ、自分の足で立ち上がり、また前に進まなくてはなりません。
そのきっかけを作るのが「ちょうどいい。なぜなら、、」です。
ちっとも望んでいない現実だとしても、それをいったん受け止め、次に進むためのスイッチなのです。
とはいえ、いきなり大きなテーマ(前述のオリパラ延期とか)に対して使うのは難しいかもしれないので、身の回りに起きた些細な出来事からゲーム感覚でやってみることをおススメします。
(了)
ということで、「日めくりメンタル」の19日目でした。
前回の記事から実に半年ぶり!の更新となりました。
あまりにもマイペースですが、マラソンやトライアスロンの世界では
「マイペースが一番速い」という言葉もあるので…(^^;
これからも続けていきますので、どうぞよろしくお願いします!
そして、この記事が読んで下さった方のお役に立てますように。